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ひたちなか大島中吹奏楽部が演奏動画制作 「いつかまた大島サウンドを」

在校生と卒業生で制作した動画

在校生と卒業生で制作した動画

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 ひたちなか市立大島中学校(ひたちなか市東大島)吹奏楽部が5月30日、新型コロナウイルス感染拡大防止で学校の部活動休止が続く中、テレワーク演奏での動画を制作した。

ひたちなか市立大島中吹奏楽部(写真提供=ひたちなか市立大島中)

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 地域に根差ざした部活として、週に1日ごみ拾いをしながらの登校や地域の小中学校との交流、ショッピングモールでの演奏にも積極的に参加する同部。2018(平成30)年4月には東京ディズニーリゾートで開催された「ドリーマーズ・オン・ステージ」へ出演したほか、「東関東マーチングコンテスト」「東関東アンサンブルコンテスト」などで金賞受賞の経歴を持つ。

 同校は現在、分散登校を行っており部活動も休止している。6月8日から通常授業、部活動は同9日に再開するという。6月4日現在、吹奏楽連盟主催の吹奏楽コンクール、マーチングコンテストは中止。選抜大会や地域でのイベント、同校の定期演奏会も延期が決定しているという。

 休校となった2月28日以降、練習ができないことから、顧問の長沼純平教諭は生徒に「今だからこそできること、やりたいことはあるか」と問い掛け。生徒からテレワーク演奏の提案があったという。長沼教諭が他県で既に同取り組みを実践していた先生とのやりとりの中で、「中学生でもできるよ」「大島中の子どもたちならできるよ」と声が背中を押した。今回「ディズニー・マジカルマーチ」を部員27人と卒業生が自宅や学校の音楽室で撮影した。

 長沼教諭は「休校中も動画や録音を送ってくれる生徒がいたので楽器の奏法や曲の演奏方法についてのアドバイスを続けてきた。プロのプレーヤーや高校生がテレワーク合奏をやっているのを目にしていて、中学生には難しいかと思ったが、子どもたちからの提案もありやってみることにした。編集まで自分たちで行ったため時間がかかったが、音が一つ一つ重なっていくのを実感すると合奏をしていたときの喜びが思い出された」と振り返る。

 部長でトランペット担当の津金凜杏(つがねりん)さん(3年)は「完成した動画を見た時、場所は離れていても、音楽でみんなとつながれたことがとてもうれしかった。早くみんなと近くで合奏をして、私たちの音楽を皆さんに届けたいという気持ちが強くなった」と話す。「一人で吹くよりみんなで合わせる方が何倍も楽しいなと思った。同じ空間にいないと、目や耳を使って合わせることができず、いつも当たり前のように近くで合奏できていたことがどれだけ幸せだったか気づけた」とも。

 副部長でオーボエ担当の池上千晴さん(3年)は「テレワーク合奏は初めてだったので緊張しながらもワクワクした気持ちで演奏した。できあがった動画を見るとみんなの音が重なり仲間とつながって一つになれたように感じた」と喜びを見せる。「休校中は一人で練習していたのでまた皆と合奏できたことがとてもうれしかった。コンクールが中止になり残念だが、テレワーク合奏を通じてみんなと一緒に音楽をつくる楽しさを取り戻し、元気になれた気がする。仲間や先生方への感謝を忘れず、今自分ができることに一生懸命取り組んでいきたい」と意気込む。

 長沼教諭は「休校中は子どもたちと一緒に集まって活動ができない中、何ができるだろうと考える日々だった。音楽室に一人で行っても何もできず、コンクールもなくなったこの部活動で3年生が引退までに充実した活動を行うにはどうすればよいか、自分にできることは何だろうかと今でも毎日考えている」と苦しい胸の内を明かす。

 一方、「卒業生も参加してくれて温かい演奏を作ることができた。動画撮影にあたり、保護者の皆さまのご理解・ご協力も大きかった。音楽を通して生まれる人と人とのつながりは偉大だと感じた」とも。

 「今後、部活動を再開する予定だが、全員であわせる時間の確保はこれまで異常に難しくなる。一人一人の技術を磨くこと、少人数で美しいハーモニーを奏でること、新入部員には、楽器で音を出し人と合わせる喜びを知ることを大切に活動し、いつかまた皆さんに大島サウンドをお届けできたら」と長沼教諭。

 制作した動画の一般公開は行わない方針という。

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