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ひたちなか市の保育園で茶道教室 両手そろえ「お先に」とあいさつ

真剣な表情でお茶をたてる園児

真剣な表情でお茶をたてる園児

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 ひたちなか市のたかば保育園(ひたちなか市高場)と清心保育園で現在、年長児を対象に茶道教室を開いている。

「お先に」とあいさつする園児

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 同園では、絵本の読み聞かせをはじめ、合奏や茶道教室などを通し、情緒や和の心を育てる取り組みを展開。茶道教室は、保育理念「五育」の一つである「徳育」の一環。

 年長児が同園副園長で茶道裏千家の清水宗香師範に2カ月に1回、茶道の作法やあいさつの方法まで学ぶ。

 清水利春理事長は「思いやりの心を持つこと、困難な課題に取り組む姿勢は、社会で自立していく上で大切な力」と話し、「身近にある日本ならではの文化を幼児期に体験することで、日本人としてのアイデンティティーを持ってグローバル化が進む世界に羽ばたいてほしい」と思いを口にする。

 6月21日に開かれた茶道教室では、畳の上に正座し、小さな手を体の前でそろえ、隣の園児に「お先に」とあいさつしてから和菓子をほお張る姿や、真剣な表情でお茶をたて、茶わんを決まった角度に回して飲む姿が見られた。

 体験を終えた園児らは「お茶を(茶せんで)カシャカシャするところが楽しい」「お茶を飲むのが好き、和菓子もおいしくて好き」「もっとお茶をたてるのが上手になりたい」などと笑顔で話した。

 同学年担当の小口真依保育士は「初めは道具の名前も分からない状態だったのに、2回目にして道具を置く場所やふくさの使い方を身につけることができている」と園児の成長について話す。「貴重な機会、道具を含めさまざまな学びを得ることができたら」とも。

 同園では、卒園前に「親子お茶会」として、園児が保護者へお茶をたてて振る舞うほか、卒園時にはお免状の位置付けとなる「おしるし」の交付も行う。

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