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水戸で伊藤公象さん展覧会 「何度もギャラリーを訪れて」

展示を前に立つ磯崎さんと展示スタッフ

展示を前に立つ磯崎さんと展示スタッフ

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 造形作家・伊藤公象さんの展覧会「ソラリスの海《回帰記憶》のなかで」が9月18日、現代アート専門ギャラリー「ARTS ISOZAKI」(水戸市三の丸)で始まった。

新作「多軟面体」

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 伊藤さんは石川県出身の現代アーティスト。土を素材とする立体造形、彫刻、版画などを制作している。1978(昭和53)年にインド・トリエンナーレ国際美術展でゴールドメダルを受賞したほか、1984(昭和59)年にヴェネチア・ビエンナーレの日本代表として参加した。全国各地の展示会や、茨城県水戸合同庁舎、茨城県市町村会館の陶壁制作など、茨城県内で精力的に活動を続けている。

 同展は今年4月に、「ARTS ISOZAKI」社長の磯崎寛也さんらが中心となって構成する「伊藤公象作品集制作プロジェクト」が行ったクラウドファンディングで受け入れた寄付金により開かれる。
 伊藤さんが今年新たに制作したのは、3階に展示する金色の「多軟面体」と、1階に展示されている「回帰記憶」。「多軟面体」は伊藤さんがライフワークにしているモチーフのひとつ。陶器で作られているが柔らかく見えるのが特徴。「回帰記憶」は、伊藤さんのアトリエにある半世紀分の紙資料をシュレッダーで処分し、その紙片を土に練り込んで焼き上げた。シュレッダー片により幾つもの「ひだ」を表現しているという。

 磯崎さんは「今回の作品は、伊藤先生が初心に返り、土と向き合い制作されたもの。新しい表現を社会に問いかける意味があると思う」と話す。「何度もギャラリーを訪れてほしい。来るたびに作品の見え方や感じ方が変わってくるのを楽しんでいただけたら」と呼びか掛ける。

 開催時間は、水曜~日曜、祝日=13時~18時。入場無料。12月26日まで。

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