
水戸啓明高校の「CREATE Lab.(クリエイト・ラボ)」に所属する生徒たちが運営に携わる「第3回中学校eスポーツ選手権」が10月13日、イオンモール水戸内原(水戸市内原)で開催される。
茨城県内の中学生を対象とした同大会は、2022年から始まり今年で3回目。競技タイトルは「ポケモンユナイト」で、チームの条件は同じ中学校に在籍する生徒と保護者、兄弟姉妹、教員が対象で、5人1チームで参加できる。
大会運営を担当するのは、eスポーツ部門を持つCREATE Lab.の生徒約30人。実況や司会進行、受け付け、機材管理やモニターの切り替え、参加者の案内、子どもたちを楽しませるイベントブース設置など、大会運営の全般を高校生たちが手がける。同部顧問の高田健市(=高ははしごだか)教諭は「中学生にはeスポーツ部がない。高校でeスポーツ活動をしていることを中学校にも広めたいという思いで始めた。音響機材もそろっているので、すべて自分たちでできると企画した」と話す。
第1回大会で優勝し、eスポーツ種目での特待生として同校に入学した2年生の高橋慶悟(=高ははしごだか)さんは「昨年からこの大会の実況を担当している。楽しそうに対戦している中学生の姿が印象的だった」と振り返る。普段は、選手としての練習のほか、プロチームの大会などを視聴したり、自分でプレイしたりすることで実況の技術を磨いているという。3年生の吉成陸さんは「eスポーツの楽しさと仲間との協調性を伝えたい。自分たちの活動でもやっているが、負けてもミーティングをしてフィードバックすることが大切」と話す。
1年生の内田鷹人さんは、第1回大会で準優勝、第2回大会にも出場した経験を持つ。「参加する側として、楽しんでいるチームがある一方で、発言などでよりよい雰囲気づくりが必要だと感じた。今回は運営側として、互いにリスペクトし合える雰囲気づくりをしたい」と意気込む。
同校は2022年度からeスポーツ種目での特待生制度を設けており、現在3人が在籍。部員たちは「リーグ・オブ・レジェンド(LoL)」「フォートナイト」「ヴァロラント」「ポケモンユナイト」などで活動し、全日本高校eスポーツ選手権での関東ブロックベスト8進出、フォートナイト全国大会出場、卒業生がNASEF(北米教育eスポーツ連盟)世界大会で3位入賞するなどの実績を持つ。
大会では本戦をはじめ、参加チームから各1人を集めて即席チームを作る「エキシビションマッチ」も行う。昨年は特別支援学校の生徒も参加し、学校の垣根を越えた交流が生まれたという。
高田教諭は「今では、どんなイベントの運営でも生徒たちが自主的に動いてくれるようになった」と笑顔を見せる。
エントリー期間は7月19日~9月26日。第1回大会は8チーム、第2回は6チームが参加した。観覧可能。申し込みは「水戸啓明高校」公式サイト内の専用フォームで受け付ける。