
ワイヤアートアーティスト「HAyU(ハユ)」こと小川学さんとグラフィックアーティストの石川聖太さんが8月2日から、「HOME SIC Style Shop 水戸店」(水戸市河和田町)で「二人展」を開催する。
2人の出会いのきっかけは、茨城町の季刊誌「Sun」。2017(平成29)年から石川さんがディレクション・デザインを手がける同誌で、昨年小川さんを取材したことから交流が始まり、その後、小川さんが石川さんにTシャツのデザインを依頼し、関係が深まった。
小川さんは「大人になってから人と接点を持つことは難しい。だったら仕事を作って一緒にやってみよう」と考え、石川さんにTシャツのデザインを依頼した。「ワイヤと写真の組み合わせ方が斬新だった。石川さんとコラボしたことで表現の幅が広がった」と話す。
今回の展示では、小川さんはワイヤアート作品を30~40点ほど出品予定で、抽選販売を行う。新たな試みとして経年変化する銅線のワイヤで作った作品やポスター、石川さんとコラボしたTシャツなどの販売も行う。石川さんは国際コンペティションで入賞したポスターなど約15点を展示するほか、これまでに手がけた冊子の展示、オリジナルTシャツの販売などを予定している。
小川さんは東京や横浜で美容関係の仕事を経験した後、2010(平成22)年に茨城町にUターンし、園芸農家として小菊の栽培を始めた。2015(平成27)年に園芸資材のワイヤを使い、自身の子どものために動物モチーフの作品を制作。その後「ワイヤアニマルヘッド」という独自のスタイルを確立し、2017(平成29)年の表参道での展示を皮切りに活動を本格化。ホテル・公共施設などのディスプレーを手がけるほか、井上陽水さんのCDジャケットに作品を提供するなど、現在は多岐にわたる活動をしている。HAyUというブランド名は、小川さんの子どもの「陽(はる)」さんと「有(ゆう)」さんの名前から付けた。
石川さんは都内でデザイナーとして働いた後、茨城町にUターン。2015(平成27)年に自身のデザイン事務所「i,D(アイディー)」を設立。今年で10年目の節目を迎えた。小川さんとの交流のきっかけとなった茨城町の季刊誌が昨年、「いばらきデザインセレクション」で知事選定賞を受けるなど、現在は自治体の仕事のほか、企業のブランディングなどを手がけている。
小川さんにとって同店での展示は3回目。「昨年まで1人だったが、今回は石川さんと『二人展』を開くことで、意外性や驚き、新たな発見などを期待している」と話す。2人は「展示のテーマやコンセプトなどは特に決めていない。表現方法が違う2人の作品をセッションやライブのように楽しんでほしい」と来場を呼びかける。
開催期間は8月2日~11日(8月6日休み)、営業時間は、平日=10時30分~18時、土曜・日曜・祝日=10時30分~19時。入場無料。8月2日は小川さん、石川さんが在廊する。