
茨城県消費者団体連絡会が7月23日、ザ・ヒロサワ・シティ会館(水戸市千波町)で「第49回茨城県消費者大会」を開催した。
消費者の自立や学びを啓発する同大会。今年は、「明日の地球を救うため、消費者にできること グリーン志向消費~どのグリーンにする?~」をテーマに、県内の消費者団体や生協などから集まった773人の参加者が環境に配慮した消費行動について学んだ。冒頭では、大井川和彦茨城県知事があいさつに立ち、「消費者の健康を守り、物価高を乗り越えるためにも、産業を育成し農業従事者にもしっかりと利益が残る社会を目指して最大限努力する」と県の姿勢を示した。
第1部では、茨城大学人文社会科学教授で、同大学地球・地域環境共創機構副機構長の蓮井誠一郎さんが「再発見『グリーン志向消費』-いつもの暮らしにグリーンを見つける-」をテーマに講演した。社会の規範として求められる価値、行動、責任を実現する消費活動である「エシカル消費」について、「消費が変われば社会が変わる。大きな社会の変化の起点としてエシカル消費を捉える動きが、世界中で活発になってきている」と蓮井さん。「グリーン志向消費」について、「地球に優しい選択を通じて、自分自身の健康や安全を守り、公平で平和な社会を築き、経済的にも持続可能な未来をつくる消費行動」と定義して必要性を説いた。蓮井さんは、エシカル消費を推進する茨城県の事業「エシカルいばらき」にも触れながら、「市民参加型のアプローチが大事になる。そこに『グリーン』というものを入れ込んでいければ」と強調した。
第2部では、常総市出身の女芸人・赤プルさんが「赤プル流 防災あるある講座」をテーマに講演を行った。
同連絡会の亀井比志子会長は「今までの自然がいかに大切だったかということに立ち返り、地球に優しい生活を志すきっかけになれば。物を大切にすることも生き物を大切にすることも全て『グリーン』だと思う」と話す。同連絡会事務局の友常賢二さんは「こういう機会から、茨城県全体に環境に優しい消費が広がっていけばうれしい」とも。