バインミー専門店「310(さんいちまる)バインミー」(水戸市大工町)がオープンして、11月2日で3カ月がたった。
店主の深谷裕子さんは水戸市出身。平日は県内の大学職員として勤めながら、週末に同店を夫の真一さんと営業する。バインミーはベトナム風のサンドイッチで、フランスパンにパテやハム、野菜、香草などを挟む同国の代表的なストリートフード。
開店のきっかけについて、深谷さんは「バインミー好きの夫が10年以上都内のバインミーを食べ歩き、そこで出会ったワインバー『ame(あめ)』(東京都中央区)のバインミーにほれ込み、店主に作り方を教わった。そのおいしさを広げたいという夫の夢がいつしか私の夢にもなり、定年後も見据えて『夫婦2人で一緒に挑戦できることを』と考え開業を決めた」と話す。
注文を受けてから深谷さん夫婦が手作りで提供する同店。深谷さんは「テイクアウトを中心に、日常的に気軽に食べられるバインミーを目指している。土曜日には学校帰りの学生が立ち寄ってくれることもあり、手作りのバインミーで栄養を取ってもらえたら」と話す。
バインミーは全メニュー500円。一番人気のメニューは「海老(えび)アボカドマヨネーズ」で、「軟骨入りチキンてりやき」もリピート客が多いという。「マヨネーズやソース、豚ハム、パテなど、できるだけ手作りにこだわっている」と深谷さん。10月からは「余ったパンで朝食に作ってみたら夫が気に入り、商品化した」というスイーツ系バインミー「ピーナツバター&バナナ&くるみ」の提供も始めた。
開店から3カ月を振り返り、深谷さんは「常連客ができたことがうれしい。旅行先のベトナムでSNSを見ていて開店を楽しみにしてくれていた方の来店もあり感激した。友人が看板の取り付けを手伝ってくれて、パクチーが手に入らず困っている時には、いとこが家庭菜園で育てたものを届けてくれた。ありがたい縁に恵まれている」と笑顔を見せる。
「バインミーの認知度はまだ高くないので、もっと多くの人に知ってもらいたい」と深谷さん。「老若男女、留学生の方などさまざまな人に気軽に楽しんでもらえる店を目指している。バインミーのおいしさを味わってもらえれば」と来店を呼びかける。
営業は土曜・日曜の11時~14時(11月8日・9日は19時まで)。