サッカーJ1水戸ホーリーホックは1月12日、本間幸司さんがゼネラルマネージャー(GM)に就任したと発表した。
1977(昭和52)年生まれ、茨城県日立市出身の本間GM。多賀中学校から水戸短大附属高校(現・水戸啓明高校)に進み、浦和レッズを経て2000年に水戸ホーリーホックに加入した。ゴールキーパーとして29年間のプロ生活で600試合以上に出場。48歳まで現役を続け、2024年に引退した。2025年からはクラブリレーションオーガナイザー(CRO)としてフロント入りし、クラブの内外で活動してきた。
同日の就任会見で小島耕社長は「クラブの未来を考えたときに、長く歴史を知り、さまざまな苦労を知る本間幸司をクラブの中枢に据えることで、より前進を図りたい」と起用の理由を説明。「経験という部分では足りないところもあるが、クラブの歴史やステークホルダーとの関係性は構築されている。足りないのは経験だけ」と期待を込めた。
本間GMはトップチームの編成・強化を担う森直樹フットボールディレクター(FD)とは異なり、トップチーム、アカデミー、事業の3部門を統括する役割を担う。小島社長は「地方の市民クラブである我々の武器は一体感。3部門をうまくつなぎ、クラブ全体の一体感を生み出せる」と本間GMの強みを語った。
GM補佐には、昨年事業統括本部長を務めた瀬田元吾さんが就く。小島社長は「瀬田が本間と共にさまざまな活動を一緒にしていく」と説明した。
本間GMは「このクラブのために何ができるのかを考え続けてきた。その延長線上に今の役割がある」と就任の経緯を振り返る。「選手として試合に出られない時期も長くあったが、ピッチに立っていなくてもチームのためにできることはたくさんあると学んだ。その経験はGMになっても大いに生きる」とも。
昨シーズン、クラブ創設31年目、Jリーグ参入26年目にしてJ2優勝とJ1昇格を果たした水戸ホーリーホック。本間GMは「水戸ホーリーホックは決して恵まれたクラブではなかった。残留争いに苦しみながらも、多くの人に支えられ、少しずつ前に進んできた。GMとしての役目は、この積み上げてきたものを次につなげること」と決意を語る。
今後の目標について本間GMは「このまちの文化と言えるくらいのクラブになれれば」と話し「高校生の時にドイツに行った際、週末になるとサッカーが主役になり、まちがその話題でいっぱいになる風景を見た。茨城もそうなってほしいし、サッカーファンじゃなくても誇りに思ってもらえるクラブにしたい」と意欲を見せた。
4月4日には、公式戦として初めてとなる鹿島アントラーズとの「茨城ダービー」が控える。本間GMは「夢だった鹿島アントラーズと本気でやれる。茨城県内で2回も見られるなんて、サッカーファンにはたまらない」と目を輝かせる。
会見で小島社長は本間GMの人柄について。「エンブレムを変えられない男にクラブの前進を託すのは、前々から考えていたこと」と明かし「(本間GMが)ホーリーホック以外のエンブレムをつけることは人生でないんじゃないか」と表現した。
本間GMは「地域やサポーターとの関わり方は変わらないというより、むしろより深く、もっと知らなきゃいけないという思いが強い。今まで関わっていない茨城の皆さんや地域の皆さんとも関わっていきたい」と地域との連携にも意欲を見せた。
会見で何度か口にした「つなぐ」というキーワードについては「チームメイト、アカデミー、フロント、トップチーム、地域の皆さん、ファン、スポンサーの皆さんとのつながりを強くしていければ、昨年のような大きな奇跡が起こる。サッカーの結果だけでなく、そういったつながりはグラウンドに現れる。地元にサッカーやスポーツを通して笑顔や元気を届けられたら、こんな幸せなことはない」と力を込めた。