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那珂湊で人工養殖マサバ「常陸乃国まさば」出荷 海洋高校生が水揚げ作業

いけすから取り上げられた「常陸乃国まさば」を運ぶ関係者

いけすから取り上げられた「常陸乃国まさば」を運ぶ関係者

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 茨城の那珂湊港(ひたちなか市)で1月16日、人工養殖のマサバ「常陸乃国まさば」の出荷が始まった。同日、ひたちなか市や水戸市、大洗町などの飲食店でも「常陸乃国まさば生旨(なまうま)フェア」が始まった。

「常陸乃国まさば」養殖に取り組む茨城県農林水産部水産振興課、横浜冷凍、海洋高校水産クラブの生徒などの関係者

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 「常陸乃国まさば」は2024年11月に誕生した茨城県初の海面養殖魚ブランド。茨城県が2022年度から那珂湊漁港で養殖に取り組んでいる。人の管理下で育てられた稚魚を人工餌料で育成することで、アニサキスの寄生リスクが低く生食を推奨できるのが特長。流通ルートや提供店を限定しているため、茨城県内でのみ食べられる。

 事業全体では、那珂湊漁業協同組合が事業地調整と出荷作業補助を、茨城県栽培漁業協会が稚魚育成を担当。流通面では横浜冷凍が全体調整を行う体制を整えている。

 この日は早朝から那珂湊漁港で取り上げ作業が行われた。平均重量355グラム、最大約510グラムのマサバ136尾が水揚げされ、茨城県立海洋高校水産クラブの生徒6人が血抜きなどの作業を行った。

 同クラブは部員約20人で、日々の魚の観察や給餌機への餌の補充、死魚の回収などの管理を担当している。部長で2年生の松下海斗さんは「試験出荷よりもサバの重量や長さが良かった。今回のサバは丸々としていて食べ応えがある。よくかんで味を確かめてほしい」と話す。お薦めの食べ方について、「生食推奨のサバなので刺し身が一番おいしい。焼きや煮でもおいしいが、従来のサバの食べ方にプラスで生食をお薦めする」とも。今後については「良いサバを育てていけるよう頑張って、部としても良い人材を育ててこの技術や知識を伝えていきたい」と意気込む。

 副部長で2年生の立山遡さんは「昨年はサバの大きさにばらつきがあったが、今年は大きい方に寄っている。1年でも全然違うことが分かった」と話す。変化の要因については「今まで手まきでやっていた餌やりが自動給餌機になった。いけす1つ当たりの稚魚の数やいけすの大きさも変わってきている」と説明する。「自分でも人工養殖サバを調理し食べてみた。脂がすごく乗っているので、締めサバにし、さらにあぶるとおいしい」とも。

 同副部長の高萩涼太郎さんは「昨年あまり成熟していなかった個体が今年大きくなった。小さかった個体が太る才能を持っていたことに驚いた」と振り返る。お薦めの食べ方については「正直ここに来るまで生食で食べる経験がなかったので、この取り組みに関わってから知った生食の良さは新たな発見だった」と笑顔を見せる。

 茨城県農林水産部水産振興課の服部卓巳副参事は「昨年より大きめのサバが多かった。技術的にも育成が進んだ。地元の名物として刺し身など生で楽しんでほしい」と話す。

 「いばらきの地魚取扱店」「ひたちなか市地魚応援隊登録店」など約25店が参加する「常陸乃国まさば生旨フェア」は3月までの予定(数量限定のため準備数なくなり次第終了)。このほか、茨城県では2月に東京都内で開催するイベントで「サバ丼」を提供する予定という。

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