笠間最大の陶器市「陶炎祭(ひまつり)」が4月29日から、笠間芸術の森公園(笠間市笠間)で開催される。東日本大震災で多くの窯元が被災し開催が危ぶまれたが、同じ被災地・福島県の「相馬焼」も参加する。
30回目を迎える同祭は、陶芸家・窯元・販売店が出店する陶器の祭典。今回は震災の影響を受けたものの、192の作家・販売店がブースを開設する。
期間中、ステージイベントも開催。笠間ゆかりの坂本九さんの長女・大島花子さんが29日11時から、九ちゃんソングを披露するほか連日、さまざまなライブ、イベントが繰り広げられる。
今回は「がんばろう東日本!」をスローガンに、甚大な被害を受けた福島県の相馬焼を応援するブースを開設するほか風評被害にさらされている茨城県内の野菜販売を実施。併せて、チャリティー土面オークション・チャリティー茶席などで売上金の一部を震災復興に役立てる。
震災被害の大きかった笠間は県内有数の観光地だが、笠間稲荷の鳥居の倒壊や伝統家屋の崩壊などさまざまな被害が出た。窯元も江戸時代から続く登り窯がつぶれるなどの被害を受けた。主催者らは「中止の声もあったが、新たな一歩を踏み出したい」と話す。
開催時間は9時~17時。入場無料。JR常磐線友部駅から無料送迎バスを運行するほか、笠間駅からも臨時バス(有料)を運行する。5月5日まで。