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水戸ホーリーホック本間幸司選手が現役引退 「サポーターを愛している」

在籍した26年間を振り返り「「生まれ育った土地で長くプレーさせてもらい、子どもから大人にしてもらった」と話す本間選手

在籍した26年間を振り返り「「生まれ育った土地で長くプレーさせてもらい、子どもから大人にしてもらった」と話す本間選手

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 サッカーJ2水戸ホーリーホックのゴールキーパー・本間幸司選手が9月25日、今シーズン限りでの現役引退を発表し、30日に会見を開いた。

本間選手は史上最多のJ2通算576試合出場の記録を持つ(提供=水戸ホーリーホック)

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 本間選手は日立市出身。水戸短期大学附属高等学校(現在の水戸啓明高等学校)を卒業し、1996(平成8)年にJ1浦和レッドダイヤモンズ(浦和レッズ)に加入。1999(平成11)年に当時JFL(日本サッカーリーグ)だった水戸ホーリーホックに移籍した。同クラブがJ2に昇格した2000(平成12)年にJリーグ初出場を果たし、それ以降25年間で史上最多となる通算576試合に出場(9月30日現在)している。

 発表のタイミングについて、本間選手は「サポーターを一番愛しているので、シーズンが終わる前に伝えておきたかった」と話す。「水戸での初練習は土のグラウンドだった」と振り返り、「浦和で試合に出られずサッカーを諦めようと思ったこともあったが、泥だらけでプレーする水戸の選手の情熱に衝撃を受け、この仲間たちと命を懸けて戦おうとその日に決めた」と話す。同クラブ小島耕社長は「諦めずに常に前を向いて進むという文化がクラブに育ち、何度も逆境からはい上がって来られたのは彼がいたからこそ」と功績をたたえる。2012(平成24)年から2021年に同クラブで共にプレーした細川淳矢さんは「残留争いをしていた年に『水戸は小さいクラブだから降格したらなくなってしまうかもしれない。俺の愛するクラブを絶対になくさせやしない』と言っていたことが記憶に強く残っている。心からこの言葉が出る選手はそういない」と敬意を示す。

 本間選手は2020年にクラブの取り組みの一環で、自らのミッション(社会の中での自分の役割)を「サッカー選手に限らず、道を踏み外しそうな人の役に立つこと」と発表したのを踏まえ、「これまでたくさん失敗をして、たくさんの大人に助けてもらったり怒られたり、許されたりしてきた。失敗した人の気持ちは分かる、自分はそこから変化を続けてこられたので、『人は変われる』ということを伝えていきたい。諦めたり自暴自棄になったりする瞬間は誰にもあると思う。そんな時に助けになる存在になれれば」と今後を見据える。

 同クラブが戦う今シーズンのリーグ戦残り5試合のうちホームスタジアム「ケーズデンキスタジアム水戸」(水戸市小吹町)での試合は10月6日・清水エスパルス戦と11月3日・モンティディオ山形戦の2試合。本間選手は「最後までこのクラブのために全てをささげ、戦っていく姿を見せる」と決意を表す。

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