私設図書館「シェアベースmigiwa(みぎわ)」(水戸市上水戸)が2月9日~11日、ドキュメンタリー映画「ラジオ下神白(しもかじろ)」上映会を同施設で開催する。
東日本大震災に伴う原発事故の避難者が暮らす「下神白団地」(福島県いわき市)での、被災地支援活動「ラジオ下神白―あのとき あのまちの音楽から いまここへ」の様子を記録した同作品。文化活動家のアサダワタルさんが中心となり、2016(平成28)年から住民の故郷の思い出や思い入れのある楽曲についての聞き取りを行い、ラジオ番組形式のコンテンツとして約200世帯に届けてきた。
同作品の監督は、震災後の東北の風景と人の営みを記録し続けている映像作家の小森はるかさん。2018(平成30)年から被災地支援活動の記録を行い、ラジオ収録の様子や、住民の思い出の曲を演奏する「伴奏型支援バンド」の結成、歌声喫茶やミュージックビデオの制作など、音楽を通じた被災地支援活動の様子を映像に収めた。2023年に完成した同作品はこれまで、全国各地で上映会を行ってきた。
会場となる「シェアベースmigiwa」は、昨年7月にオープンした私設図書館で、書籍約1200冊を収蔵するライブラリーのほか、コワーキングやレンタルスペースとして利用可能な「シェアリビング」を併設。貸し切り利用にも対応し、ワークショップやイベントなどを定期開催している。同施設案内人の板谷隼さんは「昨年6月にアサダさんと話して、このプロジェクトと映画の存在を知り感銘を受けた。多くの人と一緒に見たいと思い、上映会を企画した。上映後には感想を共有する時間も設けて、『支援』というものに考えを巡らせるきっかけになれば」と話す。
開催日時は、2月9日=10時~12時、14時~16時、10日=18時30分~20時30分、11日=10時~12時。9日は茨城県在住の同プロジェクトメンバーが参加する予定。入場料は1,500円(ワンドリンク付き)、高校生以下無料。申し込みは専用フォームで受け付ける。