
「姥の懐(うばのふところ)マリンプール」(ひたちなか市殿山町)で7月26日に開催された「『姥の懐マリンプール』の水を抜く調査隊」に、県内外から約500人が参加した。主催は、ひたちなか市内の事業者ら有志から成る「ひたちなかイベント実行委員会」。
当日は茨城県内をはじめ、栃木県、神奈川県、福島県など県外からの参加者も含め、多くの家族連れが集まった。干潮時にプール内の水を抜き、アクアワールド茨城県大洗水族館の飼育員指導の下、参加者たちは網を使って海の生き物を捕獲・観察した。
調査では、マダコやウニ、メリベウミウシ、テッポウエビ、ヤドカリ、カニ、ボラ、ハゼの仲間など多様な海の生き物を観察。プール内からは生き物以外にも、鍋や三脚の脚、皿の破片、魚の骨、シーグラスなどの漂着物も見つかった。
実行委員の舟橋裕太さんは「予想以上に多くの人に来ていただき、それだけ愛されていた場所だったのかなと思っている。震災後プールに入れなかった子どもたちも、このプールに入ったことがない子どもたちも大勢来ている。これだけ魚もいたので、みんなの探究心に火がついて良かった」と振り返る。
水戸市から家族で参加した小学4年の男児は「網で魚をすくった。海だったので、海藻が足に絡まって驚いた」と話し、小学1年女児は「小さい魚が網から出て、手で触るとヌルヌルしていた」と初めて触れた海の生き物の感触に驚いた様子を見せていた。
参加者は生き物観察の後、プール内の清掃活動も実施。海の環境について学びながら、同プール周辺の美化に貢献した。舟橋さんは「家族でワクワクしている様子、何が出るんだろうというドキドキを共有している様子が見られ、開催できて良かった」と話す。