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茨城県庁で水戸ホーリーホックがサステナビリティカンファレンス 

カンファレンスの様子

カンファレンスの様子

 サッカーJ1水戸ホーリーホックが3月9日、茨城県庁11階アトリウムで「水戸ホーリーホック サステナビリティカンファレンス2026」を開いた。

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 同カンファレンスは、クラブが進めるGX(グリーントランスフォーメーション)プロジェクトや気候アクションについて企業・団体の関係者と考える場として企画した。日本財団の助成事業として開き、オンライン配信も行った。

 第1部では、同クラブ執行役員事業統括本部長兼GM補佐の瀬田元吾さんが気候アクションの取り組みを報告。同クラブは2050年のカーボンニュートラル宣言を行い、温室効果ガス(GHG)排出量の可視化に取り組んでいる。2024年の排出量は合計1,075トンで、サプライチェーン全体の間接排出(スコープ3)が86%を占めた。中でもグッズの仕入れが全体の38%、出張・移動が25%と大きい。

 GXプロジェクトでは、城里町磯野地区の耕作放棄地にソーラーシェアリング施設「GRF太陽光発電所」を2025年6月に開設した。太陽光パネルの下で化学肥料を使わない農業を行い、電気と農作物の地産地消で地域循環共生圏の構築を目指す。年間発電量は約9万キロワットアワーの見込みで、年間約38トンのCO2削減につながる。発電した電力は城里町の「物産センター山桜」と「道の駅かつら」へ売電し、それぞれの電力の約30%を賄う。農作物はホーム試合での販売や定期便で届ける。JAグループ茨城の「JA水戸有機農業研究会」から指導を受け有機JAS取得を目指す。

 同プロジェクトは「ソーラーウィーク2025」で大賞、「脱炭素チャレンジカップ2026」で環境大臣賞グランプリを受賞。2027年1月にはスポーツポジティブリーグ(SPL)創設者兼CEOのクレア・プールさんとブリストル・シティFCのピーター・スミスさんが農地を視察した。

 Jリーグ執行役員の辻井隆行さんは「水戸ホーリーホックは間違いなく先駆者。サッカークラブが発電所や農場を持つことで地域のシンボルになり、次々にプロジェクトが生まれるきっかけになる」と話す。

 第2部では、メガソーラーとソーラーシェアリングの違いや発電した電気の地産地消、気候アクションと有機農業の関係性などをテーマにパネルディスカッションを行った。辻井さん、UPDATER上席執行役員の真野秀太さん、TERRA社長の東光弘さん、いばらき有機農業技術研究会会長の松岡尚孝さん、水戸ホーリーホックゼネラルマネジャーの本間幸司さんが登壇し、瀬田さんがファシリテーターを務めた。

 Jリーグクラブが気候アクションに取り組む意義について、真野さんは「Jリーグのチームは地域に根差し、自治体や企業、学校などさまざまなステークホルダーを巻き込める。サステナビリティに関心のある層だけでなく、一般の人たちにまで届く巻き込み力がある」と評価。東さんは「サッカー選手は判断の連続の中で生きているからか、(ホーリーホックは)意思決定が早く明確だった。自然エネルギーを広めるのは理屈やお金だけでなく、わくわくすることなのだと体感できた」と振り返った。

 辻井さんは「完璧さを追求してからではなく、とにかく一歩でも前進すること。失敗から学んで直せばいい。スポーツ界らしいカルチャーを広げていきたい」と語った。

 Jリーグの気候アクションアンバサダーも務める本間さんは小学校での出前授業を振り返り、「子どもたちはサステナビリティの用語を知っていて、自分で勉強したという子どももいた。環境問題についてグループワークをした時には積極的にメッセージを書いてくれた」と振り返る。今後について、「僕たちの発信力や人の魅力を生かして、子どもたちが環境問題に興味を持つきっかけを作っていきたい」と話す。

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