青柳公園市民体育館(水戸市水府町)で9月29日、男子プロバスケットボール「Bリーグ」の「サイバーダイン茨城ロボッツ(茨城ロボッツ)」と「西宮ストークス」(兵庫県)の試合が行われた。来場者数は2026人。
水戸を拠点とする茨城ロボッツのホーム開幕戦となったこの日は、高橋靖市長も来場。選手らを激励した。チームのシーズンスローガンは「BE ONE WE MUST」。ファン、サポーター、ブースター、地域とチーム、みんなが一つになりB2制覇、B1昇格を目指す。
18時のティップオフ後、約1分でカール・バプティスト選手のジャンプショットで先制。キャプテンの眞庭城聖選手らのフリースローなどで得点を重ね、第1クオーター(以下Q)は21対16と茨城ロボッツがリード。第2Q、茨城ロボッツが10P以上の差を付けるシーンも見られ、37対28の9P差で前半を折り返した。第3Qは、中盤以降攻め込まれるシーンもあり、残り約1分、西宮に同点に追いつかれるとそのままブザー。49対49で第4Qへ突入。開始30秒でジャーラ志多斗(しだて)選手が2Pシュートを決め逆転したものの、その後も一進一退の攻防を続け、残り9秒。平尾充庸(あつのぶ)選手がフリースロー2本を決め、71対70で茨城ロボッツが勝利を収めた。
会場では、ホーム開幕戦を記念し来場客先着1500人にチームカラーである青色のタオルを配布。ロボッツダンスチーム「RDT」のパフォーマンスに合わせ、タオルや「GO!GO!ROBOTS」と書かれたパンフレットを掲げるなど会場全体が一体感に包まれた。
試合を終え、眞庭選手は「外国籍選手が3人いる強みを生かして、相手外国人選手へのアタックを強めていこうという流れで持っていくことには成功した。しかし、3Qで14点差開いたものの、そこで止まってしまい、同点に追いつかれ接戦に持ち込まれてしまった。楽に勝てる試合運びができたのを自分たちで首を締めてしまったゲームだった」と評価した。
今シーズン新加入のカール・バプティスト選手は34得点を挙げ、MVPを獲得。「試合はとても楽しかった」と笑顔を見せ、「開幕戦ということもあり、これ以上ない雰囲気の中でファンの皆さんが私たちを勝利に導いてくれた」と感謝を表した。「明日もタフなゲームになるが、しっかりとフォーカスを置いて準備していきたい」と意気込んだ。
岩下桂太ヘッドコーチは「出だしから相手も我々もエネルギーあふれる試合となった。インサイドアタックを意識して臨んだが、相手も後半しっかり修正し、我々がアタックしていたインサイドも手堅く守ってきていたので、そこをいかに攻略していくか、またそこだけではなく、もっと周りにフォーカスを集めていかなければならないと感じた」と試合を振り返り、「一戦目で課題だらけだったが、逆に言うと成長できる楽しみなチームになると思う。カール選手が攻守にわたって活躍してくれたので、明日は彼に頼るのではなく、他の選手が攻守にわたって切迫し、ロボッツらしいバスケで勝ちたい」と意気込んだ。
岡村憲司スーパーバイジングコーチは「今年のロボッツのテーマは『走り勝つ』。アーリーカップのFE名古屋戦はそれを体現できたと感じたが、今日は全然出なかった。今回良かったのは『勝てた』ということだけ。自分たちがやろうとしていたことはほぼできていなかったので、しっかり修正していきたい」と話した。