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ひたちなかに黄金色の「ほしいも神社」 生産地1位生かし聖地目指す

黄金色の「ほしいも神社」

黄金色の「ほしいも神社」

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 堀出神社(ひたちなか市阿字ヶ浦)境内に11月23日、「ほしいも神社」が開設された。

ずらりと並ぶ鳥居

 掘出(ほりで)神社は、1663(寛文3)年に創建。神社の名前は、常陸水戸藩の2代藩主・徳川光圀(1628~1701年)が、ご神体となる鏡を発掘したことに由来する。「掘って出た神社」と「ほしいも」の「イモは掘るもの」をかけて「ほしいも神社」と名付けた。

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 「ほしいも神社」は、掘出神社の宮本正詞(まさのり)宮司が、3年前に発案。干し芋の分析・研究などを行う「ほしいも学校」の小池勝利理事長、同市商工会議所の鈴木誉志男名誉会頭の協力を得て、今年5月から話を進め、完成にこぎ着けた。神社のコンセプトやデザインは、大手メーカーの商品デザインや、NHK教育テレビ「デザインあ」の総合指導など、多岐にわたって活躍するデザイナーの佐藤卓さんが手掛けた。

 社紋は「干し」と「星」をかけた。星の中にシワをつけ「ほしいも」を表現。鳥居は「ほしいも色」の「黄金」に着色した。大鳥居の沓石(くついし)を芋の形にするほか、八の字型にすることで「末広がり」を表し、験(げん)を担いだ。経年を想定し、鳥居の根元は銅板で仕上げるなど細部までこだわりを見せる。現在、大小26基の鳥居が並び、最大30基まで増設できるという。神社では、地域にほしいもを広め、研究などを行った宮崎利七、湯浅藤七、小池吉兵衛、大和田熊太郎、白土松吉の5人を祭っている。

 商工会議所の小泉力夫さんは「祭った5人は、誰もやらないようなことに挑戦してきた人たち。地元の人が大切にしてきたものを大切に祭ろうという気持ちで作った神社」と話す。

 「御利益は『ホシイモノ(欲しいもの)はすべて手に入る』」とも。現在、境内の鳥居でライトアップを行うほか、御朱印を1枚300円で販売している。12月には敷地内の直売所をオープン。「ほしいも」や「お守り」の販売を始める予定。

 佐藤さんは「これまで大量生産のデザインを多く手掛けてきた。今は、モノも情報もあふれ、効率の良さが重視されている。ほしいもには、手間ひまをかけて作り上げるという、今の時代で忘れかけているものがある。本当に『欲しいもの』『大切なもの』は何かを問いただしてほしい」と話す。

 宮本宮司は「茨城県がほしいも生産量日本一になった記念でもある神社。令和元年の日本初の神社でもあり、笠間稲荷神社からの分霊も11月11日の午後1時と『1』にこだわった。魅力度ランキング最下位ではあるが、地域としても1位にしようという思いもある」と話す。「農業、漁業、ものづくり、全ての産業にご利益がある、みんなの神様。みんなが幸せになるよう、みんなの意見を聞いて作り上げていきたい。『ほしいも作り日本一』アピールの中核として、ほしいもの聖地としたい」とも。

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