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水戸駅ビルで書店と学校図書館がコラボ 生徒主体の展示ずらり

展示を行う茨城キリスト教学園中学校高等学校の図書委員会の生徒

展示を行う茨城キリスト教学園中学校高等学校の図書委員会の生徒

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 「カワマタコーポレーション」(水戸市平須町)が茨城県内の学校図書館とコラボする高校生の読書活動支援展示「書店×学校図書館」が現在、水戸駅ビル内の「川又書店エクセル店」(水戸市宮町)で開かれている。

茨城キリスト教学園中学校高等学校の図書委員会の生徒ら

 「高校生に本を読んでほしい」と同社が企画。「書店×学校図書館」と題し、県内の学校図書館と連携。2019(平成31)年2月1日から約1カ月ごとに、県内の各校をリレーする形で始まり、今回で12回目。2月27日~、茨城キリスト教学園中学校高校(日立市)とのコラボ展示を行っている。

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 2018(平成30)年度に全国学校図書館協議会が発表した「第64回学校読書調査」によると、小・中・高校生の不読者(1カ月に読んだ本の冊数が0だった対象者)が多い傾向にあり、そのうち高校生の不読者の割合は調査対象のうち55.8%と、半数以上が1カ月に1冊も本を読んでいない現状が発表されている。

 同社の企画担当・大野貴洋さんは「本を読まないということは『読書』で得られる多くの力が育成されないことにつながる。水戸二高の勝山万里子先生と出合い、『高校生の読書活動を推進したい』という思いで意気投合したのが企画立ち上げのきっかけ」と振り返る。

 展示内容は、各高校図書館及び図書委員活動の紹介、生徒図書委員作成のお薦め本紹介ポップなど。同校の展示では、壁面を全面使い、「学校図書館の取組み」や国語科推薦図書「シオンの100冊」(高校)、「シオンの100冊ジュニア」(中学校)、同校図書館部が2005(平成17)年に制作した大学入試小論文対策「小論文ハンドブック」、野球部や吹奏楽部などの部活動視点での推薦図書「部活動ブックリスト」、中学・高校の「図書・文庫年間貸出ランキング」、教員・図書委員推薦図書をそろえる。

 同校の探究・司書教諭の佐藤理絵さんは「学校では、小論文など入試にも関わることから、高3の読書率が一番高い。受験というきっかけだけでなく、適切な時期に、その子に合った本を薦めれば、みんな夢中になって本を読む。アプローチが全ての基礎」と見解を示す。「生徒が主体となって何度も展示のシミュレーションを行い、展示を完成させた。展示を通して、客観的に学校図書館について知ることができ、生徒たちの『うちの図書館ってすごいんだ』という喜びにつながった」とほほ笑む。

 図書委員会の1年・中川涼楓さんは「本の紹介だけでなく、学校の雰囲気を知りたい人にもお薦めできる展示内容になった。展示が完成した時の達成感がとても大きく、図書委員会に入って本当に良かったと感じた。この展示を通して、人と人とのコミュニケーションの重要さ、支え合うことの大切さを学んだ。普段の学校生活だけでは体験できなかった貴重な機会を与えていただき、関係者の方々に心から感謝している」と話す。

 1年の永島海姫さんは「川又書店に来店するお客さまのために、『誰が見ても分かりやすくするためにはどうするべきか』『1分1秒でも長く見ていただくにはどうしたらよいか』など、いろいろなことを考えた。最初は『大変』と思っていた搬入や展示も、すぐに『楽しい』に変わっていった」と話す。1年の武石亜実さんは「表彰や行事の様子、先輩たちの感想や写真を見て、私たちの図書館は愛されているのだなぁと改めて感じ、心があたたかくなった。展示準備中も多くの方々が紹介本を手に取り『キリスト高校の図書館、すごいねぇ』と話しかけられて、とてもうれしかった。私たちの学校図書館がこれほど誇らしいと感じたことはなく、これからもよりいっそう頑張らなければと実感した」と意気込む。

 2年の安達凜々子さんは「多くの本や写真、文章などを展示したが、中には私が参加してきた行事も含まれており、懐かしさもあった。展示は良い経験となった。展示で、少しでも本に親しむきっかけとなれば」と話す。2年の黒澤莉瑚さんは「展示した写真を見ていると、さまざまな活動に本が寄り添っているよう。本校は蔵書数が多く、種類が豊富なため、読みたい本だけでなく、新しい出会いにも恵まれている」と話し、2年の芦原咲希子さんは「本校図書館、図書委員会はすてきだなと改めて感じた。図書委員会では、本を介して多くの経験ができた。このような活動を今回紹介することができて、とてもうれしい」と喜びを語った。

 大野さんは「購入が基本の書店と貸出が基本の図書館は、相反すると思われがちだが、『本との出合いをつくる』同志としての思いの先は同じ。学生の身近な存在である『学校図書館』と協力することで、興味を持ってもらえたら」と話す。

 同校とのコラボ展示は4月13日まで。4月中旬からは、茨城高校とのコラボ展示を予定する。