ひたちなか海浜鉄道那珂湊駅(ひたちなか市釈迦町)で黒猫の「おさむ」が駅長として活躍、利用者らの人気を集めている。
「おさむ」は今年7月、同鉄道の支援団体「おらが湊鉄道応援団」の団員が駅舎内で発見。見つかったときは黒いじゅうたんのようにぼろぼろの姿で体も弱っていた。駅員らが餌を与え、ホームの片隅に寝場所を確保。「黒猫のタンゴ」を歌っていた皆川おさむさんから「おさむ」と命名された。
体調を取り戻した「おさむ」は駅構内の見回りや乗降客の見張り役など、堂々とした態度で利用客から「駅長」「社長」と呼ばれる存在に。一見どう猛そうな顔つきに似合わず人懐っこく、女性の太ももの上に抱かれるのが好きという一面も。
最近では餌を差し入れてくれる人がいるが、獣医から「長毛種なので、毛玉ができやすいので専用の餌をあげるように」と指摘を受け、同鉄道の吉田千秋社長も「餌代が高くなりそうだ」と頭を抱える一幕も。
経営体質改善に励む同鉄道にとって、招き猫となって千客万来を呼び込むかどうか「おさむ」の人気に期待がかかる。