観光情報交流センター「うみまちテラス」の大洗観光おもてなし推進協議会観光コンシェルジュが現在、SNS上で来町できないファンからの要望に応じ、地域の情報を写真付きで発信している。
大洗町は、茨城県央地域に位置する総人口1万5759人(2020年12月現在)のまち。年間約440万人が訪れる茨城県有数の観光地で、アクアワールド・大洗や大洗磯前神社などの観光施設をはじめ、アニメ『ガールズ&パンツァー』(以下、ガルパン)の舞台としても知られ、多くのファンが訪れる。
新型コロナの影響により、1月18日には県独自の緊急事態宣言が発出され、同町では施設の閉館や一部施設の利用を町内在住者のみに制限するなどの対応が取られている。
1月25日、大洗観光おもてなし推進協議会観光コンシェルジュが運営する「うみまちテラス」のツイッターアカウントで、「このような状況下で大洗町に、『行きたいけど行けない、あの店主に会いたいけど会えない』といった皆さんの思いに応えるため、離れていても大洗を感じられる投稿をしていきます!この風景を撮影してきてほしい、このお店に行ってきてほしいといったご要望があれば、コメントください」とツイートすると、約30件・20カ所について投稿してほしいと要望が寄せられた。
同コンシェルジュの平間一輝さんは「多くの方が地域の方を気遣い、まちに遊びに来ることができない状況。せめて、地元在住のコンシェルジュが、来町できない人の代わりに、まちの様子や会いたい人の写真を撮影しSNSを通して伝えることができるのではないかと考えた」と話す。
1月29日現在、ハッシュタグ「#離れていても大洗」を付け、マリンタワー、朝日堂、ウスヤ肉店の3施設や店主の写真をツイッターとインスタグラムに投稿した。撮影に向かった際、店主からの第一声は、ガルパンファンの方に向けた「また帰ってきてね」だったという。「(ガルパンファンの方に)会えないのは寂しいが、この企画を通し、自分たちに会いたいと思ってくれる人がいることがうれしい」と喜ぶ姿もあるという。
平間さんは「SNSを通して、つながることができる。今、ガルパンという入り口から、店や店の人など、来町の目的がまち全体に変わってきているように感じる。大洗の良さは、人の良さとあたたかさ。この企画を通して、まちのファンの方はもちろん、これまで大洗に足を運んだことのない人にも興味や関心を持ってもらい、地域の人についても知ってもらえたら」と笑顔を見せる。
「3月には新たに密にならない企画の予定もある。この発信を通して、次のタイミングに足を運ぶきっかけになったら」とも。
同企画は、2日に1本程度の頻度で発信していく。2月末ころまで要望を受け付ける予定。