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水戸市立博物館で常設展「実物資料で知る戦争」 紙芝居の展示も

展示の様子

展示の様子

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 水戸市立博物館(水戸市大町、TEL 029-226-6521)で6月10日、「何を願って、どう戦った!! 戦時下の暮らし」が始まった。

最盛期には80万部制作されたという国策紙芝居

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 展示担当の坂本京子さんは「戦争を知る世代が減っていき、記憶をたどることが難しくなってきている。世界ではウクライナとロシアのような状況もある。戦争は絶対にだめだと伝えるためにできることはないかと考えた時、私にできるのは、こうして身近な地域であった戦争の記録を調べ、展示という形で伝えることだと思い企画した」と話す。

 展示は、民俗部門に寄贈された中で比較的多く資料の残る谷中一丁目(現・末広町)の家庭防空群の写真や着物、バケツ、防衛食品などの「舛田屋これくしょん」を中心に約100点の戦争資料で構成。最前線の兵士たちだけでなく、後に残された女性たちや子どもたちに焦点を当てた展示となっている。

 テーマの「戦時下の暮らし」を、銃後の守りであった防空と戦時下の学校生活を写真や防空演習日誌などで紹介するほか、展示室では、太平洋戦争中に戦意発揚を目的に最盛期には80万部制作された国策紙芝居の動画上映も行う。

 7月22日13時~16時には、水戸市三の丸市民センター(三の丸)で、戦時中の子どもたちの思いを、「国策紙芝居」の上演から追体験する企画も行う。会場では、戦争時代の実物資料の展示や工作教室も予定。対象は一般と小学1年生以上の子どもで、小学生以下は要保護者同伴。参加無料。定員は先着50人。申し込みは7月4日9時から、水戸市立博物館で受け付ける。

 坂本さんは「戦争は決して遠くの話ではない。平和であることのありがたさや、戦争の恐ろしさ・悲惨さを感じるきっかけになれば」と来館を呼びかける。

 開館時間は9時30分~16時45分。月曜・祝日休館。常設展は入館無料。

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