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大洗に梅の体感パーク「Ume Sonare oarai」 梅の6次産業全てを体験

ウメソナーレ前で笑顔を見せる大山さん

ウメソナーレ前で笑顔を見せる大山さん

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 梅の6次産業全てを体験できる梅体感パーク「Ume Sonare oarai(ウメソナーレ)」が7月23日、オープンする。

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 経営は大洗の老舗の梅干専門店「吉田屋」。同社は、1830年に前身となる漬物問屋「吉田屋浅吉商店」として創業。1954(昭和29)年に6代目・大山鉄太郎が「吉田屋」として法人化し、現在、8代目の大山壮郎さんが社長を務める。2013(平成25)年に「茨城県産梅のブランド化事業」に着手し、茨城県初の梅ブランド「常陸乃梅」を立ち上げ、2014(平成26)年には梅専門カフェ「ume cafe WAON」をオープンした。

 今回オープンするのは、体験エリア、梅林エリア、飲食エリアから成る施設。体験エリアでは、梅シロップと梅酒作り体験ができるほか、工場も見学できる。大山さんによると、コロナ禍に「梅シロップ体験」を企画したところ反響も多く、以前から構想していたという体験型の施設のコンテンツに結びついたという。「大洗の観光スポットを質問されて、水族館や神社の後、もう一つの提案に悩むことが多かった。自社でもカフェなどの飲食だけてない、もう一歩踏み込んだ体験型の施設を作りたいと思った」と振り返る。

 体験エリアの「梅シロップ作り体験」は、梅5種類と砂糖5種類から選ぶことができ、25通りの味が楽しめる。「梅酒作り体験」は、梅シロップの材料に加えて酒5種類を選ぶことができ、全125通りの組み合わせとなる。営業時間中、1時間ごとに体験を受け付ける。料金は共に、M=2,200円~、L=3,300円~で、各回約40分。事前予約制。「味の好みによって組み合わせを変えることができ、味比べできるのが特徴」と大山さん。

 建物を含め1000平方メートルの敷地内には、梅林エリアとして5品種・60本の梅の木を植樹。今年は植樹1年目だが、3年目からは収穫もできる見込みだという。飲食エリアではキッチンカーを常設。同店限定メニューとして開発した「梅モンブラン」(880円)は、梅シロップを染み込ませたスポンジに梅をのせ、茨城県産サツマイモを使ったペーストをかけ、梅のグラッセを添える。

 同施設では教育にも力を入れていく。梅の木が茨城県の「県の木」となっていることから、「県内の子どもたちを中心に年間を通した自由研究のプログラムも予定する。11月に梅の木の剪定(せんてい)、2~3月に花や実の予想や経過観察、5~6月に収穫と梅シロップ作り、8月には3日間のキャンプなどの体験コンテンツと併せて自由研究の完成を目指す。

 大山さんは「大人でも梅干しを食べたことがあっても原料に触れたことがない人もいる。この施設で、梅そのものや梅にまつわるさまざまな展開に触れることで梅の素晴らしさを知ったり、シビックプライドが育ったりして、梅と人がつながる場所として広がっていけば」と期待を込める。

 営業時間は10時~17時。水曜定休。体験エリアの予約は公式サイトの専用フォームで受け付ける。

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