![お手製のカウンターの前に並ぶ健輔さんとさゆりさん](https://images.keizai.biz/mito_keizai/headline/1739507162_photo.jpg)
那珂市に古民家を改装したパン店「PANYANOTERA」(那珂市菅谷)が2月14日、オープンした。
約25年ぶりに那珂市にUターンした店主の寺内健輔さんと妻のさゆりさんが祖父母の暮らした古民家を改装した店舗でパンを提供する。
健輔さんは大学進学を機に上京。卒業後、会社員をしながらマリンバ奏者として全国のライブハウスやギャラリーへ出かける中で、出迎える側として人々が集う拠点を作りたいと飲食店オーナーを志し、神奈川県のパン店で7年間修業を積んだ。
昨年8月に那珂市へ移住し、古民家の改装作業を始めた。天井板を抜いてあらわになった梁(はり)はそのまま残すなど、古民家の雰囲気は残しつつ、店内のテーブルや棚は健輔さんが手作りした。「小さな頃から来ていた思い入れのある家なので、柱や壁の塗装もなるべく自分たちで作業した」と健輔さん。さゆりさんは「窓枠などの建具は古道具屋さんで探してきた。大きなガラス窓からは、外の景色がゆらゆらと揺れて見えてお気に入り。今後はカフェ営業も始める予定なので、お客さまにもゆっくりくつろいでほしい」と話す。
メニューはハードパン8種類。低温発酵させた自家製酵母と、できる限り国産の素材を使う。「派手さはないが毎日食べても飽きのこないパンを目指す。ハードパンでありながら水分量が多めなので、外はパリパリ、中はもちもちとした食感が特徴」と健輔さん。
店内で炊いたあんこを使った「あんパン」(250円)や「塩クルミパン」(150円)のほか、「バゲット」(360円)、「山型食パン」(1本560円、ハーフ280円)、「カンパーニュ」(ホール900円、ハーフ450円)、「ベーコンエピ」(280円)、「チーズのパン」(330円)、「3種のレーズンとクルミのカンパーニュ」(大680円、小340円)を並べる。
健輔さんは「パン屋としてお客さまに喜んでもらいながら、器や雑貨などの作家さんの個展を開いて文化を発信できる場所にしたい。わくわくしてもらえる場にできれば」と話す。
営業時間は10時~17時30分。火曜・水曜定休。