
水戸市の観光PRを担う「水戸の梅大使」の審査会が9月23日、茨城県水戸生涯学習センター(水戸市三の丸)で開かれ、第64代となる大使6人が決まった。
選ばれたのは、水戸市の会社員・疋田結乃さん(26)、いずれも同市出身の大学生・酒井優杏(ゆあ)さん(19)、渕上ぢゆんさん(21)、田村紗羅さん(21)、同市出身で東京都新宿区在住の大学生・矢口遥さん(19)、常陸太田市出身の大学生・井坂心和(ここわ)さん(20)の6人。
この日は、茨城県水戸生涯学習センター(水戸市三の丸)で審査会を開催。県内外から女性27人、男性2人の計29人の応募があり、当日は26人が出席した。
梅大使の歴史は、1963(昭和38)年に「水戸の梅むすめ」として10人が選ばれたことから始まった。水戸観光コンベンション協会担当者によると、当初は観梅期間中の案内役として実験的に始まったが、次第に人気が定着。2001(平成13)年から男性も応募可能となり、名称を「水戸の梅大使」に変更した。
疋田さんは「社会人として培った経験を生かし、自分の言葉で分かりやすく水戸の観光や歴史を伝えたい。地元では当たり前かもしれないが、自分自身が感動したお土産や地域ならではのものも紹介していく」と話す。
酒井さんは「観光地巡りが好きで、その土地で出会った人との交流を大切にしている。私自身も水戸とお客さまをつなぐハブになり、思い出の一つとして持ち帰ってもらえたら」と笑顔を見せる。
矢口さんは「偕楽園の梅は観賞用だけでなく、飢饉(ききん)や戦の際の非常食として水戸藩第9代藩主・徳川斉昭が植樹したという歴史的背景がある。子どもの頃に感銘を受けたこうした歴史も、訪れるお客さまに伝えていきたい」と意気込む。
渕上さんは「昨年は留学でエントリーできなかったため、1年かけて準備してきた。英語などの語学力も生かし、食文化や歴史、地域の人の温かさを伝えられたら」と抱負を語る。
田村さんは「以前から憧れていた梅大使になれてうれしい。子どもから年配の方まで、幅広く親しまれるような梅大使になりたい」と目標を掲げる。
任期は2026年1月から12月までの1年間。水戸の梅まつりをはじめ、県内外の観光キャンペーンや各種イベントで水戸の観光PRを行う。