サッカーJ2水戸ホーリーホックが11月30日、水戸市立第二中学校グラウンド(水戸市三の丸)で「2025明治安田J2リーグ優勝報告会」を開いた。
同クラブは11月29日、ケーズデンキスタジアム水戸(水戸市小吹町)で行われたJ2リーグ第38節で大分トリニータに2対0で勝利し、J2優勝と初のJ1昇格を決めた。
報告会の会場となった水戸市立第二中学校周辺は、かつて「二の丸」と呼ばれ、水戸藩35万石を治めた水戸徳川家の居城・水戸城の中心として機能していた地域。クラブ名「ホーリーホック」は「葵(あおい)」を意味し、水戸徳川家の家紋「三つ葉葵」に由来することから、クラブとして慶事を報告する場所として同地を選んだという。
試合後には「クラブ創設から31年間で何度も存続危機を乗り越え、J1昇格を果たせた。ずっと夢を追い駆けて光をつかんだ」と語った小島耕社長は「J1にふさわしいクラブになるよう努力していく。これまで培ってきたファン、サポーターとの距離感は変わらず近くありたい。昨日味わった興奮や感動をたくさんの人たちに伝えてほしい」と呼びかける。
「ホームのファン・サポーターの前で優勝を決められてよかった。来年はJ1で旋風を起こしたい」と話していた森直樹監督は「ここにいるみんなと、選手、スタッフ、フロント、すべてで歴史を塗り替えた。これからは未来をみんなで切り開いていきたい」と意気込む。
今シーズンは松原修平選手と牛澤健選手のダブル主将制を敷いた同クラブ。報告会であいさつした牛澤選手は「どんな時でも背中を押し続けてくれたサポーターの皆さん、本当にありがとうございました。チーム全員がやりきる、走りきる、勝ち切るを体現したからこそ、J2優勝とJ1昇格をつかみ取れた。来シーズンはJ1という、まだ見たことのない景色への挑戦になる」と感謝を述べた。松原選手は試合後に行われた優勝セレモニーで、過去に所属した選手やスタッフに「26年間、J2にチームを残し続けてくれなければ、今日のこの結果は出せなかった」と敬意を示した。
報告会には水戸ホーリーホックホームタウン推進協議会会長を務める高橋靖水戸市長をはじめ、藤田健治常陸太田市長、松崎光那珂市長、山田修東海村長が出席。高橋市長は「31年間積み上げてきたものが花開いた。茨城県民、水戸市民として誇りに思う」と祝辞を述べた。
2004(平成16)年からスタジアムDJを務める寺田忍さんは「サポーターの1人として、たまらない1日だった。ホームで昇格の瞬間に立ち会えて、優勝のアナウンスまでできて、こんなに幸せなことはない」と喜びを語った。試合後にスタンドからボードを掲げたサポーターは「20年以上、水戸の昇格を夢見てきた。ここまでたどり着けなかった先人たちのバトンを諦めずにつなぎ続けて、今日を迎えられた。大人になってから夢がかなうことってめったにないと思う。ずっと夢を追い駆けて光をつかむことができた。クラブに関わる全ての人に感謝したい」と目を細める。
同クラブは1994(平成6)年に前身の「FC水戸」として創設。2000(平成12)年にJ2リーグへ参入してから26年、昇降格のいずれも経験せずJ2在籍最長記録を持っていたが、今シーズンはクラブ新記録の8連勝を挙げ、初昇格を果たした。最終戦クラブ史上最多となる1万743人の観客が見守った優勝決定戦では、後半開始直後に日立市出身の多田圭佑選手のゴールで先制し、山本隼大選手が2点目を決めた。守備陣は相手のゴール枠内へのシュートを0本に抑えて完封勝利した。