ひたちなか海浜鉄道(ひたちなか市)が11月27日、2025年度上期(4月~9月)の決算を発表した。
上期の輸送人員は61万3478人で、前年同期比2.3%減となった。通勤定期は9万6014人で前年比6.6%増となったが、通学定期は28万6740人で同3.5%減、定期外旅客は23万724人で同4%減だった。同社広報担当者によると、通学定期利用者は沿線の少子化の影響により減少傾向が続いているという。定期外旅客は4月から7月まで堅調に推移したが、8月、9月は猛暑や週末の天候不順の影響で前年を下回った。
営業収益は1億3,218万円で、前年同期比1.5%減。旅客運輸収入は1億380万円で、前年に続き上期1億円を超えた。一方、枕木の交換や車両エアコン修理などの修繕費増加により、営業費は1億5,029万円で同7.7%増。経常損益は1,820万円の赤字となった。
同社は現在、終点の阿字ヶ浦駅から国営ひたち海浜公園方面への延伸事業を計画している。2024年11月に第1工区(約1.4キロ)の工事施行認可を国から取得しており、今年10月には鉄道事業再構築実施計画の認定を申請した。認定されれば、2026年度から本格的に延伸事業に着手し、第1工区は2029年度の開業を目指す。第1工区の事業費は59億2,300万円を見込む。