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水戸で生産農家がホウレンソウを無料配布-風評被害に立ち向かう

新鮮なホウレンソウの無料配布に大喜びの来場者(撮影・及川隆史)

新鮮なホウレンソウの無料配布に大喜びの来場者(撮影・及川隆史)

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 茨城町鳥羽田で農業を営む小橋祐樹さん優里さん夫婦が3月23日、水戸のライブハウス「ライトハウス」(水戸市南町3)でホウレンソウの無料配布を行った。

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 小橋さん夫婦は、以前から交友関係にある同店にのオーナーから「廃棄処分するしかないホウレンソウを理解した上で食べてもらえば」との提案を受け、無料配布を決意。出荷を予定していたホウレンソウ7箱を同店に持ち込み、ネットで情報を得た市民らが会場に詰めかけた。

 会場には放射線測定装置も持ち込み、問題のないレベルであることを確認してもらった。ホウレンソウを手にした市民は「洗って食べるので問題とは思わない。こんな時だからこそ県民が地元の野菜を食べるべき」と話す。

 茨城県は19日、福島第1原子力発電所事故の影響で、基準値を超える放射線量が検出され、全域でホウレンソウの出荷停止を決定。この日、枝野幸男官房長官が会見で、「検出された放射線量はホウレンソウを1年間摂取し続けてもCTスキャン1回分の5分の1程度。直ちに健康に影響を及ぼす数値ではない」と冷静な対応を求めたものの、市場では「茨城県産」というだけでほかの農作物も店頭から撤去されたり納品を拒否されたりという状況が続く。

 ホウレンソウの無料配布は24日19時からも行う予定。

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