リリース発行企業:株式会社ツインカプセラ
BAMBOO SHELLter
JAXAベンチャー・株式会社ツインカプセラ(本社:茨城県つくば市、代表取締役:宮崎和宏、以下「ツインカプセラ」)は、同社初となる小型”超”断熱保冷容器ブランド「BAMBOO SHELLter(バンブーシェルター)」をリリースしました。
ツインカプセラは、JAXAの大気圏再突入カプセルの開発成果である断熱保冷容器の技術を発展させ独自に開発を進め、2023年10月から開始した「スリム型”超”断熱保冷容器」ベータ版の有償提供(※1)を通じて、利用者からのフィードバック等を踏まえて性能や運用性の改良を進めてきました。また、2023年9月からは、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)の2023年度「研究開発型スタートアップの起業・経営人材確保等支援事業/ ディープテック分野での人材発掘・起業家育成事業(NEP)/躍進コースC」の事業を通じ、”超”断熱保冷容器の保冷性能を国際輸送で求められる1週間以上まで倍増させる開発目標も達成しました(※2)。今回リリースした「BAMBOO SHELLter」シリーズは、ツインカプセラが創業以来、タイガー魔法瓶株式会社(以下、タイガー魔法瓶)との業務提携(2021年10月締結 ※3)等を通じた活動により進めてきた研究開発の成果が商品として形になったものです。是非、”超”断熱保冷容器「BAMBOO SHELLter」を、バイオメディカル分野等の保冷輸送における課題解決のためにご活用ください。
※1 小型”超”断熱保冷容器 β版プレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000076369.html
※2 NEDO事業を通じた性能倍増型開発のプレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000076369.html
※3 タイガー魔法瓶との業務提携に関するプレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000076369.html
■ ブランド名称「BAMBOO SHELLter」について
「竹を連想させる細長い形状」と内部を熱から守る「貝殻のような強固なシェルター」
ツインカプセラの”超”断熱保冷容器は、「小型でスリムな形状」かつ「断熱保冷性能が非常に高い」という2つの大きな特徴があります。「BAMBOO SHELLter」は、これらの特徴を踏まえ、「竹(Bamboo)のような細長い形状」、「高性能真空断熱の外殻(Shell)」そして「内部を強固に保護するシェルター(Shelter)」という3つのイメージを組み合わせて命名しました。
■ 基本構成
外部からの入熱を抑制するスリムな形状の高性能真空断熱容器の中に、保冷剤やドライアイスと共に保冷対象物(検体等)を入れるシンプルな構造です。維持したい温度帯に応じてドライアイスや適切な保冷剤を選定して使用することによって、長期間所定の温度で保冷対象物の温度を維持することができます。
BAMBOO SHELLterの基本構成
■ 4つの特長
BAMBOO SHELLterは、1)保冷性能が非常に高い、2)コンパクト、3)様々な温度帯に対応、4)シンプル構造で取扱が容易、という特長を有しています。
一般的な使用方法の場合、使用する保冷剤は500g以下の小さいもの1個のみですが非常に高い保冷性能を発揮します(詳細は下記参照)。小型であるため輸送コストの大幅な削減が可能(特に、長距離かつ高頻度での保冷輸送の際のランニングコストの低減に効果大)、また、1つの保冷剤のみを使用することから保冷剤凍結や適切な保冷剤の配置といった事前準備等の取り扱いが非常に簡便である点も好評を得ています。ドライアイスを使用する際も、ドライアイス使用量が約500g以下のためドライアイスを砕く手間も削減できます。
BAMBOO SHELLterの特長
■ 3つの商品(選べる【サイズ】と【性能】)
BAMBOO SHELLterは、利用者のサイズと保冷性能に関するニーズに応じて、下図の3つのラインアップからお選び頂けます。
真空断熱が一重の「シングル断熱」タイプは、SサイズとMサイズがあります。Sサイズは、3つの容器の中で真空断熱容器の外寸サイズが最小(体積約1.3L、容積約1L)、Mサイズは、真空断熱容器の容積が最大(体積約1.9L、容積約1.5L)となっています(注:この容積に保冷剤と保冷対象物を収納します)。
真空断熱が二重になっている「ダブル断熱」タイプは、シングル断熱のSサイズとMサイズを組み合わせて二重化した構造となっており、内寸はシングル断熱Sサイズと同じ、外寸はシングル断熱Mサイズと同じ(体積約1.9L、容積約1L)で、保冷性能が最大(例:2~8℃で約7.7日、-70℃以下で約7.9日、20℃で約11日)となっています(国際輸送も十分余裕を持って可能なレベル)。
※上記の保冷日数はすべて、外気温35℃で一定の場合。ご使用環境や保冷剤の保冷剤等の使用量により性能は前後します。
- シングル断熱【Sサイズ】 = 外寸サイズ最小
真空断熱容器外寸 直径70mm×長さ350mm、体積約1.3L、容積約1L
- シングル断熱【Mサイズ】 = 容積最大
真空断熱容器外寸 直径80mm×長さ370mm、体積約1.9L、容積約1.5L
- ダブル断熱 = 保冷性能最大
真空断熱容器外寸 直径80mm×長さ370mm、体積約1.9L、容積約1L
選べる3つのラインアップ
■ 既存保冷コンテナとの性能比較(体積と保冷日数)
一般に、保冷コンテナの保冷性能は、コンテナ内に配置可能な断熱材や保冷剤の量に依存するため、概ねコンテナの体積に比例します。そのため、下図の左上の「小型かつ高性能」の領域の性能を出すことは容易ではありません。今回リリースしたBAMBOO SELLterは、図(2~8℃保冷の例)に示すようにこの左上の領域にあり、極めて高い性能であることが分かります。
既存保冷コンテナとの性能比較
■ 2つのご利用形態(【購入】と【レンタル】)
BAMBOO SHELLterをご利用頂く場合、ご購入とレンタルの2つの形態が可能です。用途に応じてご案内しますので、まずはご相談ください。
2つのご利用形態(購入とレンタル)
■ 一般的な保冷コンテナとの特徴の比較
BAMBOO SHELLterは、上記のように小型かつ高性能であるため、サイズ、重量、保冷性能、ランニングコスト、取扱いなどの観点で一般的な保冷コンテナ(BAMBOO SHELLterよりも体積が大きいもの)と特徴を比較すると、下表のように総合的にBAMBOO SHELLterが非常に優位であることが分かります。BAMBOO SHELLterは、これらの特長から、少量の保冷対象物を確実に保冷輸送する、特に遠方まで高頻度で輸送するような用途に対して特に有効な製品となっています。
一般的な保冷コンテナとの特徴の比較
■ 「BAMBOO SHELLter」のご利用に関心を持って頂いた皆様へ
”超”断熱保冷容器 BAMBOOSHELLterは、これまでにない新しいタイプの製品であり、特に、少量輸送に特化した製品ですので、利用者様の用途にフィットするものであることをしっかりとご確認頂くため、個別に詳細のご案内をさせて頂いております。
また、ご利用を検討頂くために「無償トライアル利用(貸し出し)」も行っておりますので、関心を持って頂いた方は、まずは、ご遠慮なく下記の「問い合わせ先」までご連絡・ご相談ください(利用目的や課題に応じ、”超”断熱保冷容器を用いた適切なソリューションをご提案させて頂きます)。
■参考:
株式会社ツインカプセラについて
ツインカプセラは、「再突入カプセルの“超”断熱保冷技術を 地上へ 社会へ」をスローガンに掲げ、JAXAのHTV搭載小型回収カプセル(※)の断熱保冷容器技術の社会実装を目指すJAXAベンチャーです。小型・超高性能の保冷コンテナの開発・供給により、検体、ワクチン、細胞、医薬品、生体組織等の個別化保冷輸送を可能とし、臨床研究における検体収集、癌等の早期スクリーニング、分散型臨床試験(DCT)、自家細胞の国際往復輸送等、バイオメディカル分野の保冷輸送において、新たなサービスの創出を目指しています。2021年10月から、タイガー魔法瓶株式会社と”超”断熱保冷容器事業に関する業務提携、2024年8月より、株式会社Cooridinate Labと治験・臨床研究の血液検体収集等におけるスリム型”超”断熱保冷容器の活用に関する業務提携を行い、製品開発・事業開発を進めている。
事業紹介動画: https://youtu.be/vIkU9uaXxV0
※HTV搭載小型回収カプセルとは
JAXAが国際宇宙ステーションから日本独自の物資回収技術を実証するために開発した再突入カプセル。2018年11月に宇宙実験で生成したタンパク質結晶を4℃に維持した状態で回収することに成功。大気圏再突入中も含めた回収までの5.6日間の断熱保冷容器内のサンプルの温度変化は0.3℃と高い断熱保冷性能が実証されており、ツインカプセラはこの技術を継承しています。
JAXAのHTV搭載小型回収カプセル
関連動画: https://twincapsula.co.jp/news/gift-from-outer-space.html
■ 会社情報
株式会社ツインカプセラ:
会社名 株式会社ツインカプセラ(英文表記:TwinCapsula Inc.)
代表者 代表取締役 宮崎 和宏
設立 2021年3月8日
所在地 茨城県つくば市千現2-1-6
事業 断熱保冷保温容器およびその他熱制御関連機器等の企画、開発、製造、販売、コンサルティング等
その他
・JAXAベンチャー認定事業者(https://aerospacebiz.jaxa.jp/venture/twincapsula/)
・茨城県令和3年度次世代技術活用ヒ゛シ゛ネスイノヘ゛ーション創出事業(ヒ゛シ゛ネスプラン実証支援事業)支援対象事業者
・令和3年度および4年度いばらきチャレンジ基金事業(新技術・新製品開発促進事業)採択事業者
・第15回(令和4年度)広沢技術振興財団ものづくり技術助成対象事業者
・「J-TECH STARTUP 2022」認定事業者
・2023年度NEDO助成事業・NEP(躍進コースC)採択事業者、同成果報告会「優秀賞」受賞
・第7回めぶきビジネスアワード「茨城県知事賞」受賞
・第5回TCIベンチャーアワード「ファイナリスト」 選出
・第5回いばらきイノベーションアワード「優秀賞」受賞
・ウェブサイト: https://twincapsula.co.jp/
・Facebook: https://www.facebook.com/twincapsula/
・Youtube: https://www.youtube.com/@TwinCapsula_Inc./
■ 問い合わせ先
ツインカプセラ: https://twincapsula.co.jp/contact/contact.html