
猫カフェ「Cait(ケット)」が8月9日、水戸市五軒町から水戸市柵町に移転オープンして1カ月がたった。
保護猫活動の一環として、2023年2月22日の「猫の日」にオープンした同店。水戸出身でオーナーの宇野愛紀(よしき)さんと、母の富美(ふみ)さんが親子で経営する。幼少の頃から動物と触れ合ってきたという愛紀さんは、都内の動物看護大学に進学。「もともと野生動物の保護活動に関心があったが、自分にできる範囲として保護猫活動を選んだ。それだけでは資金面が大変なため、寄付集めや飼い主探しができる猫カフェという形を目指した」とうのさん。卒業後は水戸市内の飲食店で3年半調理経験を積んだ。
母親の富美さんは「オープンの話が具体的になり、息子の本気を感じた。力になりたいと思い、腹をくくってそれまで務めていた仕事を辞めた」と振り返る。
同店は、時間制や入店に年齢制限がないことが特徴。愛紀さんは「少しでも猫好きの人を増やしたい。子どものころから動物に触れてもらうのが一番」と話す。富美さんは「バリアフリーにも配慮しているので、子どもから高齢の方まで時間を気にせずゆっくり過ごしてもらえたら」と話す。
人気メニューは、マイタケ入りボロネーゼの「ボロニャーゼ」、ミートボールが肉球の形に盛り付けられた「肉球ドリア」。調理担当でもある愛紀さんは「手作りで家庭的な味を心がけている。猫にちなんだメニュー名にしたところ、お客さんが恥ずかしそうにしながらも、ちゃんと注文してくれるのがうれしい」と笑顔を見せる。
店舗移転について、愛紀さんは「半年ほど前から休日が予約で満席なことが増え手狭になっていて、新しい場所を探していた」と話す。富美さんは「猫たちの部屋は、猫たちが安心できるよう旧店舗の家具や雰囲気を残した。大きい工事も作業もたくさんあったが、これまで通い続けてくれた常連さんや保護活動の仲間がボランティアでたくさん力を貸してくれた」と話す。
「保護猫活動への寄付集めや飼い主探しにも取り組んでいる」とも。愛紀さんは「店を通じて猫好きの輪を広げたい。飼い主やこれから猫を飼いたい人が出会い、情報交換できる場になれば」と話す。
営業時間は11時30分~19時(金曜・土曜は20時まで)。月曜・火曜定休。