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水戸でVR利用の教育コンテンツ 体感でイメージ定着促進

VR体験をする学生

VR体験をする学生

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 水戸市千波町の進学塾・典和進学ゼミナール(相川貴史塾長)が来年1月、VR(仮想現実)を利用した教育コンテンツの提供を始める。

校内のカフェスペース「Mirai Cafe」

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 運営会社代表の金谷建史さんは、笠間市出身。「受験を含め、学習について地方の情報格差や温度差があると感じていた」と、コンテンツ制作のきっかけを話す。「茨城の子どもたちにも、距離を超え各地のよい情報や学びを届けたい」と試行錯誤すること2年。VRやMR(複合現実)、AR(拡張現実)を利用した教育コンテンツにたどり着いた。

 「VRschool」では、VR空間で「IQlab」(東京都)に通う東大生を中心とした現役大学生らから受験指導が受けられる。「システムの裏側にきちんと人がいて、リアルな話を聞くなどコミュニケーションが取れるのがこだわりの一つ」と金谷さん。

 各教科の授業への導入としては、タイムスリップし歴史上の議論に参加する、月面で重力を学ぶなど、時代背景や経緯といった内容がより分かりやすくなり、体感しながらイメージの定着に役立てる。2019年1月から3月までをプレ期間に、4月からは正式にサービスを開始する予定。校内では塾生と保護者を対象に、ゲームやVRでの職業体験を通しVRやMRの世界観に触れられるようカフェスペース「Mirai Cafe」を設ける。

 15日には「VR体験」として、ドクター体験や宇宙体験などが行われた。初めてVRを体験したという茨城大学教育学部付属中学校2年の柏菜々美さんは「いろいろなものに興味が持てるのではないかと思い参加した。VRは初めてだったが、実際に体験して360度という空間でよりその世界に入り込めた。今までの勉強だけでなく多くの分野で活用できるのではないかと可能性を感じた」と瞳を輝かせた。1年の前田碧斗さんは「初めは視界に戸惑ったが、VR、MRの分野にも興味が持てた。これからの進路としても検討したい」と話す。

 金谷さんは「塾発祥といわれる水戸で、世界を目指す教育を立ち上げた。地方と都市の情報や知識の格差を減らし茨城の子どもたちの進路の幅を広げたい。水戸から世界を目指してほしい」と期待を寄せる。

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