カルピスをカウントダウンロゴデザインで応援する取り組みを独自で行ったデザイナー・下出誠さんの個展「365日のカウントダウンデザイン展ー凡人が天才になるためのチャレンジの軌跡と奇跡ー」が現在、水戸の「Mahaloco(マハロコ)」(水戸市城南)で開かれている。
下出さんは石川県出身で東京在住のクリエーター。アーティストのイベントチラシやCDジャケットなどを制作する中で「僕じゃなくちゃできないことは何だろう」と悩みがあったという。
昨年6月に子どもの頃から好きだったカルピスが99周年であることを知った下出さんは「カルピスの歴史を知り、生半可では追いつかないと感じた。せめて量で同じフィールドに立てないかと思い、ロゴを1日1デザイン制作してみようと思った」と振り返る。「やり続ければ何かしらのきっかけになると思った」とも。ロゴデザインの制作は、2018(平成30)年7月8日~2019年7月7日まで、100周年を迎える今年の7月7日まで行った。
ロゴデザインは、「CALPIS100周年を祝う365日連続カウントダウンデザイン」としてSNSに投稿。100作まではカルピスカラーを使い、101~200作まではカルピスカラーにピンク系の色を追加、201~300作まではさらに薄い黄色を追加、301作からは自由に色味を加えていった。
下出さんは「最後の作品を作り上げた時には思わず声を上げた。今はやり切ったうれしさも寂しさもある。この挑戦をきっかけに、SNS上でのやり取りも生まれ、テーマソングを作ってくれた人もいた」と話す。7月に開催された「カルピス100周年」のイベントでは、担当者から声を掛けられ、サプライズとしてこれまでのカウントダウンで制作した作品集のポスターをプレゼントされ、イベントにも急きょ登壇。100人のカルピスファンを前に、これまでの取り組みについて話したという。
同展は、かねて親交もあり、カルピスの夏のイメージにも合うハワイアンな雰囲気が気に入り同店に決めたという。初日はオープニングイベントとして、地域のクリエーターを集めたトークショーも開いた。
下出さんは「歴史ある企業が100年という記念すべき日を迎える場で、一個人である僕があのような時間が過ごせたことに、1年前にこのチャレンジの決断をした自分を心から褒めてやりたい。今後はこの挑戦をした僕だから伝えられることがあるのではないかと思っている」と話す。「大切なのは、誰も選ばないような小さな力を継続させていくことではないか。その継続の先にはきっと自分にしか見ることのできない景色が待ってるはず」とも。
8月31日にはファイナルパーティーとして、SNSを通じて知り合い、テーマソングを作ったシンガー・ソングライターの徳久望さんが講演会とスペシャルライブを行う。チケットは、前売り=3,000円、当日=3,500円(以上、軽食と1ドリンク付き)。
展示はツイッターとインスタグラムでも閲覧できる。開催時間は、平日=12時~18時、土曜・日曜・祝日=10時~20時。火曜定休。8月14日~16日・19日休業。8月31日まで。