JR東日本水戸支社が1月17日、東日本大震災の影響で運転を見合せていた常磐線の全線開通日を3月14日にすると発表した。
運転再開区間は、常磐線の富岡駅(福島県双葉郡富岡町)~浪江駅(福島県双葉郡浪江町)間。同区間内にある帰還困難区域の一部で避難指示が解除される期日が決まったことから運転再開を決定したという。
開通後は、品川駅・上野駅~仙台駅間で特急「ひたち」を一日3往復運転するほか、富岡駅~浪江駅間でE531系を使った普通列車を一日11往復運転する。常磐線特急(全車指定席)で導入している着席サービスは、いわき駅~仙台駅間に拡大する。
運転再開区間の大野駅、双葉駅、広野、富岡、浪江駅には、「話せる指定席券売機」「多機能券売機」「自動精算機」「簡易Suica改札機」、列車の時刻や列車在線位置情報を把握できる「どこトレ」モニターなどを備える「Smart Station for EXPRESS」を整備する。券売機などはオペレーターが案内や対応をサポートする。
同支社では、「えきねっと」会員限定の期間限定切符として、運賃・料金が50%割引となる「お先にトクだ値スペシャル」、運賃・料金が30%割引となる「お先にトクだ値」を販売する。窓口での販売は2月14日からで、「えきねっと」の販売期間はウェブサイトで確認できる。そのほか、記念入場券「常磐線全線運転再開記念入場券」を販売。「えきねっとトクだ値(乗車券つき)」(10%割引)は、常磐線全線運転再開に伴い設定区間が新たに増える。
これまで販売していた、相馬、原ノ町駅発着の特別企画乗車券「東京フリー乗車券」「いわき仙台フリー乗車券」は3月27日で取り扱いを終了。3月31日にサービスを終了する。
常磐線経由の品川~仙台間89駅で使える「常磐線全線運転再開記念入場券」(B型券硬券、台紙付き)は、1セット13,130円(送料別)。発売数は5000セット。入場券の有効期間は3月14日~6月30日。JR東日本のインターネットショッピングサイト「JREMALL(ジェイアールイー・モール)」内のショップ「鉄道あんてな」で販売し、駅窓口での販売は行わない。販売期間は2月14日~3月13日。
同社では今後、常磐線沿線の観光素材などをデザインしたラッピング列車の運行や、常磐線沿線の観光情報発信や地産品販売を行う「常磐マルシェ(仮称)」などのイベント開催、浜街道復興応援キャンペーンなどを展開する予定という。