水戸のNPO法人「セカンドリーグ茨城」(水戸市梅香、TEL 029-297-7040)が現在、「+One(プラスワン)プロジェクト」を立ち上げ、手作りマスクを家族分より1つ多く作って寄付する取り組みの呼び掛けを行っている。
同法人の横須賀聡子さんは「こども食堂も開催できずにいて、それでも地域の子どもたちを思うみんなの思いが、何かの形にできればと思っていたところ、知人から児童養護施設に手作りマスクを寄付したいと相談されたのがきっかけ。それなら皆が家族ともう一人の分を作って、地域の学校や学童、児童養護施設などに配ったらいいんじゃないかと思った」と話す。
「こども食堂『310食堂』のボランティアさんのグループで話題に出すと協力してくれる人が出てきて、法人としても『やろう』とプロジェクトが決まった」と話す。「マスクやトイレットペーパーの買い占めなど、『自分と自分の家族だけがよければ良い』という感覚が広がってしまうと、殺伐とした社会になってしまうという思いもあった」とも。
4月1日、「プラスワンプロジェクト」として、手づくりマスクを家族の分より1枚多く作り、寄付するプロジェクトとして呼び掛け。集まったマスクは、茨城県内の学校や学童保育、児童養護施設、学校への配布を予定する。
横須賀さんは「コロナウイルスの感染拡大で今まで当たり前にできたことができなくなったり、普通に買えたはずのものが買えなくなったり、地域社会や私たちの暮らしにも不安が広がっている。使い捨てマスクが買えない日が来るなんて、だれが予測できたか。しかし、これを機に、背に腹は代えられないと使い捨て、安価が普通になった私たちの暮らしを見直し、できるものは手作りするということにチャレンジする方々も増えてきたように思う」と話す。
「収束までの道のりが不透明な中、医療現場からの悲痛な声も聞こえている。使い捨てマスクは医療や高齢者施設など、緊急性の高い現場を優先にお使いいただいて、まだ元気な地域の私たちができることに取り組んで、協力してこの事態を乗り越えていけたら」とも。
「緊急事態の中、地域の人々に支えられた記憶は、子どもと社会との信頼を高め、きっと子どもたちの生きる力になる。こんなときだからこそ力を合わせ、思いやりを忘れずにいたい」と横須賀さん。
マスクの寄付は、「セカンドリーグ茨城」への郵送で受け付けるほか、マスクに使えそうな木綿や麻の生地も受け付ける。営業時間は9時~17時。