ひたちなか青年会議所が6月7日、ひたちなか文化会館駐車場(ひたちなか市青葉町)で地域住民に献血協力を呼び掛ける「JCIひたちなか 命の輪プロジェクト」の取り組みを行った。
同取り組みは、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛により、輸血に必要な血液の確保が困難となっていることを同会議所メンバーが知ったことから発足した。同会議所メンバーの萩谷樹莉さんは「名古屋の青年会議所が『ナイチンゲールプロジェクト』として献血運動を展開していたことから、ひたちなかでも何かできないかと思った」と話す。
茨城県赤十字血液センターでは、企業やイベントに出向く献血バスの巡回受け入れ中止が相次ぎ、3月~5月の3カ月間で予定していた県内の会場のうち約3割の138カ所が中止。3月下旬から必要人数を下回る状況が続いているという。
「ほかに代わるもののない輸血医療に使われる血液は、日々安定的に医療機関へ届ける必要がある。血液不足により、救われる命が救えなくなるというこの状況を、まずはわれわれから少しでも改善していきたい」と萩谷さん。茨城県赤十字血液センターとひたちなか商工会議所青年部の協力の下、献血運動「命の輪プロジェクト」を立ち上げた。プロジェクトでは、「#いまできること」をテーマに、献血への協力をSNSで呼び掛けている。当日は、400ミリリットル献血に事前予約60人、当日申し込み10人の合計70人が協力した。
ひたちなか商工会議所青年部会長の磯﨑拓紀さんは「これまで青年会議所と商工会議所が一緒に何か取り組むということはほとんどなかったが、地域の若手経営者が協力し合うきっかけとなった」と話す。ひたちなか青年会議所理事長の川﨑裕弥さんは「共通しているのは地域をよくしたいという思い。普段なかなか交流もないのでいい機会になった」と話す。
萩谷さんは「今後も地域の若手同士で協力していきたい。10月にも第2回献血運動の予定もある。『#いまできること』『#献血に行こう』として日本中に広がっていければ」とほほ笑む。