那珂湊焼きそば大学院(ひたちなか市八幡町)が8月4日、ひたちなか市にご当地グルメ「那珂湊焼きそば」約680キロを贈った。
同団体は、2010(平成22)年に市内の有志が集まり活動を開始。50年以上前から市内で親しまれていたご当地グルメ「那珂湊焼きそば」を通じ、ひたちなか市をPRしようとボランティア団体として活動。県内外の各種イベントなどに出展し「那珂湊焼きそば」を提供するなどしている。
この日は、「那珂湊焼きそば大学院」3代目学長の堀口和彦さんをはじめ、同団体関係者12人が市庁舎を訪れ、大谷明市長、野沢恵子教育長に「那珂湊焼きそば」の麺約680キロを手渡した。
例年、7月~11月の週末は全国のイベントなどへの出展をしていたが、今年は新型コロナウイルスの影響により全てのイベントが中止となった。同団体事務局の堀川宗愛(むねよし)さんによると、6月上旬、海水浴や花火、祭りなどのイベント中止を受け、子どもたちのために何かできないかと話し合い、焼きそば麺の提供を決めたという。
3代目学長の堀口さんは「新型コロナで世界中が苦しんでいる。子どもたちは地域や国にとっても宝。さまざまなイベントなどが中止となり、夏休みも短くなってしまった子どもたちに、少しでも笑顔になってほしい、楽しい思い出になることを願って焼きそばを贈らせていただいた」と話す。
大谷明市長は「1万3000人以上に提供いただけるということでありがたい」と感謝を述べ、「子どもたちが喜ぶ顔が目に浮かぶよう。今できることをやっていこうと自然体でできるのが、さまざまな縁をつなぐ活動をされる那珂湊焼きそば大学院なのでは。(市としても)かゆい所に手が届くような事業をしていきたい」と意欲を見せる。
野沢教育長は「このような大人からのメッセージというのは、子どもたちに勇気を与えてくれる。先生たちにも『地域の人たちがこんなに子どもたちを応援してくれているんだ』と応援になると思う。おいしいものがあると再確認でき、思い出になるのでは」と話す。
焼きそば麺は8月5日・6日・7日、市内幼稚園3園、小中学校29校で給食メニューとして提供される予定。