県央地域の9市町村が現在、「ノーマイカーウィーク」として、マイカーでの利用を控え、公共交通機関や自転車の利用を呼び掛けている。
主催は、茨城県央地域定住自立圏構成市町村(水戸市・笠間市・ひたちなか市・那珂市・小美玉市・茨城町・大洗町・城里町・東海村)。ノーマイカーウィークは、9市町村の首長で構成される「県央地域首長懇話会」での実施決定を契機に、公共交通の利用促進と地球温暖化防止のための取り組みとして始まったもの。9市町村在住、通勤・通学利用者にマイカーの利用を控え、バスや鉄道などの公共交通や自転車の利用を推奨している。
2019度の水戸市のバス利用者数は1日平均3万5123人と、平成22年度の2万9980人から毎年増加傾向にあるが、今年は、新型コロナウイルスの影響で学校の休校やオンライン授業などへの切り替えなどもあり、利用者が減少。12月時点で前年同月比7割という状況。自家用車での送迎の増加も背景にある。
水戸市交通政策課の須藤文彦さんは、「人間は移動する生き物。時間に正確な公共交通機関という移動の選択肢があるのは、生活の豊かさにもつながっている」と話す。「マイカーでの移動が増えると、環境面の問題はもちろん、事故増加などの懸念もある。、公共交通機関がなくなってからでは遅い。バス、鉄道、タクシー各社コロナ対策も講じている。このキャンペーンが、自分ごととして未来についても考える機会になれば」とも。
「ノーマイカーウィーク」の期間は、12月20日~26日までの1週間。合わせて、水戸市では、公共交通や自転車を利用し、アンケートに回答すると、抽選でご当地キャラクターのマスクを進呈するキャンペーンを行う。応募条件、応募方法は市のホームページから確認できる。キャンペーンの応募は2021(令和3)年1月15日まで受け付ける。
公共交通を利用して通勤しているという水戸市交通政策課の飯村弘子さんは「公共交通での移動の時間は、自分の時間が取れて、自分の切り替えるに必要なもの。公共交通機関を使っていると、自分で運転していると気づけない発見もある。水戸市では、市のホームページで公共交通機関における新型コロナウイルス感染症対策についても情報を公開しているので、安心して利用いただける。ぜひ公共交通を利用してもらえたら」と呼び掛ける。
現在、茨城交通では、城里町の石塚と水戸市の赤塚駅を結ぶ茨城交通の路線バス「石塚・赤塚線」について、ノーマイカーウィーク期間中、全区間一律100円(小児50円)とする路線バス「石塚・赤塚線」100円キャンペーンを展開。路線バスを使ってグルメ、散策、リラクゼーションなどを楽しめるモデルコースを紹介も行っている。
関東鉄道では、けやき台団地と水戸駅南口を結ぶ関東鉄道の路線バス「けやき台・水戸駅南口線」について、ノーマイカーウィーク期間中,全区間一律100円(小児50円)で乗車できる路線バス「けやき台・水戸駅南口線」100円キャンペーンを展開する。土・日・祝日限定で路線バスが1日乗り放題となる「IC1日乗車券」(大人710円,小児360円)も販売する。
公共交通を利用しにくい地域で運行している「1,000円タクシー」では、1,000円タクシー「国田号」「大場号」「妻里号」半額キャンペーンとして、ノーマイカーウィーク期間中、一律片道500円で乗車できる(各地域居住車限定)。
茨城交通、関東鉄道、関鉄グリーンバス3社共通乗車券「水戸漫遊1日フリーきっぷ」も販売する。対象区間は、水戸駅~偕楽園間。400円(小児200円)で対象区間が1日乗り放題となる。