水戸市立見和図書館(水戸市見和、TEL 029-350-2051)で現在、「見和・見川商店会連携展示」が開かれている。
竹内悟館長によると、水戸市内6カ所の図書館ではそれぞれ特色を持たせた運営を行っており、見和図書館では「ビジネス支援サービス」を軸に、ビジネス書コーナーを「働き方」「起業・開業」などにカテゴライズするほか、創業支援などのチラシやリーフレットも設置しているという。
同館ではこれまで、個人商店の店主を講師に招き、住民らを対象に講座を開いてきた。昨年は見和・見川商店会に協力を仰ぎ、夏祭りで出店するなど連携企画を予定していたが、新型コロナウイルスの影響で各種イベントが中止となり、実現に至らなかった。
館内では1月4日から特設スペースで、商店会加盟店に関する本、店主お薦め本と推薦コメント、加盟店の写真付き紹介ポップを展示。加盟店のチラシ・パンフレットも設置している。
「商店会加盟店に関する本」コーナーは、図書館スタッフが選書。商店会会長を務める「くらもち輪業」の事業に合わせたバイクや自転車に関する本や「漢方薬局Rin」にまつわる「漢方薬」の本を並べるほか、「キクチカメラ」が1980(昭和55)年に撮影した「茨城県航空写真集」など商店会に縁のある本約100冊が並ぶ。
同展は、ビジネス支援サービス・地域活性化の一環。昨年10月末ころ「人が集まるイベントができないが、展示であればできる」と、新たな企画として商店会に持ち込み、展示にこぎ着けた。
「見和図書館は地域の図書館。コロナ禍で商店会イベントが開催できていない状況のため、見和図書館を商店会のPRの場として活用していただきたいとの思いがあった」と竹内館長。
昨年からの新型コロナの感染拡大以降、入館者数は前年比の7割ほどだが、貸し出しは前年並みという。「ウェブ予約が大きく伸び短くなった滞在時間の中で、地元商店会と図書館の回遊性創出のきっかけになれば」とも。
同館企画担当者は「本来、図書館のフィールドは広いもの。展示を通して、地域にこんなことをしている人がいるんだという発見につながれば」と話す。
竹内館長は「この企画にとどまらず、今後もさまざまな形で地域と連携していきたい」と意欲を見せる。
展示は1月31日まで。