JR東日本水戸支社・勝田駅で現在、駅名「勝田(かつた)」にちなんだ「必勝」祈願のチケットケースの配布が行われている。
受験シーズンに合わせ始まった同企画は、入社2年目の若手社員3人が企画した。企画リーダーの松浦遥香さんによると、入社1年目での勤務の中、駅名の「勝田=勝った」に掛けた験担ぎで入場券を購入する利用客の姿に「より良い形で、何かできないか」と企画を温めてきたという。
昨年11月、「チケットケース」という提供方法を決めた。さまざまな「勝ち」に掛ける意味を込め、「必勝」を前面に出したデザインとして製作を進めてきた。チケットケースには、明るいイメージからピンクと黄色の台紙を選び、桜のイラストをちりばめた。
チケットケースは券売機に合わせ、縦3センチ・横5.75センチと縦5.75センチ・横8.5センチのサイズ用に切り込みを入れた2種類を用意する。入場券を購入し、駅員への声掛けで受け取れる。
駅員の鈴木秀明さんは「自分たちの受験の頃を思い出すと不安などマイナスの感情があった。少しでも明るい、心の支えになって、いつか一つの思い出になったらうれしい。最後まで諦めずにやり抜いてほしい」とエールを送る。
チケットケースは1月2日に配布を始め、2月25日時点で350枚を配布した。買い求めるのは受験生の保護者や塾関係者を中心に、鉄道ファンなどもいるという。
駅員の栗林朝美さんは「入出札業務の中で、コロナによる影響の中でも学校に通う学生たちを見てきた。少しでも応援したいという思いを込めた」と話す。「お守り代わりにしていただければ」と松浦さん。
配布は3月中旬ころまでを予定する。