ギリシャワインに着目した業界関係者向けイベントが6月30日、水戸市内のホテルで開かれた。
同イベントは、ギリシャワインを専門に輸入・販売する「ノスティミア」(水戸市上水戸)が欧州連合(EU)の支援を受け、ギリシャ・ナウサ地区の主要品種であるクシノマヴロに注目し、開催した。
「ノスティミア」社長のフラギス由美子さんによると、ギリシャは5000年以上続くワイン醸造の歴史を持ち、300種類以上の地ブドウが存在するワインの産地。当日は、クシノマヴロについてのセミナーやワークショップを開いて、同品種の特徴を紹介し、試飲会場では同品種を使ったワインを数種類用意して製法や産地の違いを伝えた。参加した男性は「業界の人がギリシャワインの勉強をすることで、一般の方にも広がっていくのではないか」と話す。
セミナー講師を務めたワインディレクターの田邊公一さんは、国内におけるギリシャワインの今後について「食とワインは常につながっており、ワインを飲んでおいしいと思える場所でいかに食事と合わせて提供できるかが重要。例えば、海の近くや魚介メニューを扱う店舗にギリシャワインを届けていくことが考えられる」と分析する。「ギリシャ料理ではレモンを多く使うので、日本のユズやカボスを使った料理はギリシャの白ワインと相性が良い」という。
同社社長のフラギス由美子さんは「現在、ギリシャワインの国内市場シェアは低い。一方、ギリシャと日本の食文化には素材の味を生かすという共通点があり、日本人の繊細な味覚ならギリシャの食文化を分かってもらえるのではないか。ノスティミアのワインを飲んで驚いてほしい。ギリシャのワインが良いものだと理解してもらえるはず」と話す。
「今後は、食事とワインを一緒に楽しんでもらえる一般向けイベントも行いたい。皆さんに驚きと感動を与えられるものにしたい」とも。