ブックエース(水戸市平須町)が4月22日、運営する「川又書店」の創業150周年を記念した「川又書店150周年記念ロゴ」を発表した。
川又書店は1872(明治5)年、水戸市内で創業。同社広報チームマネジャーの檜山尚美さんによると「川又書店」は創業当初、乳酪製品の販売所としてスタートしたが、「これからは文の時代」とすぐに方向転換をし、本屋を開業。当時は本の販売だけにとどまらず、「常盤公園覧照図譜」や「茨城県名所誌」などの出版も行ったという。「文明開化の思想と教育の普及により、書店経営は順調に伸びたが、川又書店はつねに、顧客も含めた地域社会への貢献に傾注した」と話す。
2006(平成18)年、ブックエース(水戸市)の傘下となり、現在「川又書店」の店舗は県庁店(笠原町)とエクセル店(宮町)の2店舗となっている。
今年2月から3月までの32日間、川又書店の創業150周年を記念して、「川又書店150周年記念ロゴ」を募集。317点(258人)の応募の中から川又書店書店員の審査により、神奈川県川崎市在住の田中惠理さんの作品に決まった。採用作品は川又書店150周年記念企画の告知物等に使われる。
田中さんは「ロゴマークは、川又書店の頭文字・Kを本にも見立て、祝福の意味を持つ、水戸の花・梅を添え、長い歴史を連想させる、レトロな華やかさをイメージして制作した」と解説する。「2冊の本でつくられた白い空間は本が開いている様子から、本の叡智(えいち)のトンネルも表している」とも。
同社では、150周年を記念し、4月29日~9月25日の150日間、さまざまなキャンペーンを企画する。川又書店県庁店コリドー側入り口付近、川又書店水戸エクセル店エスカレーター横壁面では「水戸と川又書店、みんなと歩んだ150年写真展」をはじめ、文庫本購入者に「水戸と川又書店の変遷を感じるブックカバー」進呈などを行う。