水戸市の「川又書店」が現在、創業150周年キャンペーンを展開している。
川又書店150周年記念キャンペーンのトートバッグとブックカバー
川又書店は1872(明治5)年5月創業。水戸市の泉町や南町に店を開き、1975(昭和50)年には駅前店をオープン。本や雑誌だけでなく、レコードまで取り扱う大型書店だった。当時から、特に専門書や学習書を充実させ、地域の教育基盤を支えてきた。2001(平成13)年、駅周辺の人通りの減少や耐震性の問題から、駅前店を閉店。2006(平成18)年には「ブックエース」の傘下に入り、現在はエクセル店と県庁店の2店舗を構える。
ブックエースと川又書店では、発表者がお薦めの本を紹介し、最も読みたくなった本を決定する「大学ビブリオバトル茨城決戦大会」や、夏休みに読んだ本の感想を書いてもらい、優秀な感想を表彰する「小学生読書マラソン」といった読書推進事業の運営も行っている。
ブックエースの奥野康作社長は「150年続いたこと、ご利用いただいたことへの感謝を申し上げたい。今後も地域の教養レベルの向上に貢献していきたい」と、地域への思いを語る。近年の本のデジタル化に触れ、「本のコンテンツとしての魅力がなくなったわけではない。時代に合うようなお店にしていくので、引き続きご期待いただきたい」と呼びかける。
現在、川又書店は150周年を記念してエクセル店で開催中の「水戸と川又書店、みんなと歩んだ150年写真展」では、明治から平成までの水戸や川又書店の写真を展示。「創立70周年福音館書店コラボノベルティプレゼントキャンペーン」では、対象商品を2点以上購入した人に「ねないこだれだ(せなけいこ 作・絵)」と「こんとあき(林明子 作)」デザインのトートバッグを進呈している。
「水戸の変遷に触れるブックカバープレゼント」では、常陸太田市(旧水府村)出身で、優しい絵のタッチが特徴のイラストレーター・natunatunさんが2種類のブックカバーをデザイン。ブックカバー「いつかの水戸と川又書店」には、昔と現在の水戸の街並みが織り交ぜて描かれており、水戸城や、千波湖沿いにあった観覧車も見つけることができる。「そばにいつも、川又書店があった」には、さまざまな時代の人と川又書店の歩みが描かれている。
7月1日からは「水戸を満喫!プレゼントキャンペーン」「明治から令和を彩る150冊のブックフェア」を予定している。