常磐大学(水戸市)人間科学部健康栄養学科の学生と、いばらきの地魚取扱店認証委員会、地元スーパーマーケットで共同開発した商品の販売が10月7日、茨城県内で始まった。
商品を開発したのは、管理栄養士を目指す常磐大学人間科学部健康栄養学科・飯村裕子ゼミの学生と「ヨークベニマル」(福島県郡山市)。共同で、茨城県産のヤリイカを使った「IBARAKI YARIIKA MARINADE(いばらき やりいかマリネ)」(321円)を開発した。レモンとオレンジでマリネにし、風味だけでなく彩りにも工夫をこらす。賞味期限は5日間。
茨城県の地魚の認知度向上と消費拡大を目的に「いばらきの地魚取扱店認証委員会」と常磐大学が取り組む「いばらきの地魚プロジェクト」の一環。同プロジェクトでは「若者の魚離れ解消」をテーマに昨年9月から連携した取り組みを進めている。
茨城県産ヤリイカを茨城県内の加工場でボイルした同商品。飯村裕子准教授は「やわらかいヤリイカの食感を最大限に生かした、かんきつ系のさわやかなマリネ」と話す。
この日は、ヨークベニマル水戸元吉田店で販売開始イベントを開き、学生らが来店客に商品をPRした。
健康栄養学科の金子みりあんさんは「パッケージデザインの視覚情報も大事なので、かんきつ系の風味をいかに落とし込めるかが難しかった。商品は野菜も多く、見た目もさわやかなので、食卓を彩るおかずとしてもお薦め」とPRする。
同科の赤坂優斗さんは「どうすればお客さんに喜んでもらえるのかを考えるのが難しかった」と振り返る。「商品は、若い人をターゲットにしているが、老若男女に喜んでもらえると思うので、たくさんの方に食べてほしい」と呼びかける。
飯村准教授は「管理栄養士を目指している学生とはいえ、授業では座学が中心なので、どうしても現実味のない意見も出がちだが、プロジェクトをきっかけに、身近な地域の食材にも目を向け、座学の学びが実務として結びつくことになったのがよかった。将来的には、県や大学、スーパーだけでなく、さまざまな関係者を巻きこみ、より大きなプロジェクトとして、一丸となって魚食普及などに向き合うことになれば」と話す。
販売場所は県内のヨークベニマル43店舗。