官民連携エリアプラットフォーム「水戸のまちなか大通り等魅力向上検討協議会」が11月4日、水戸市の南町から泉町周辺の裏通りにてグリーンスローモビリティー「TOCO-TOCO(トコトコ)」の導入実験を始めた。
グリーンスローモビリティー(以下グリスロ)とは、時速20キロ未満で走行する7人乗り(運転手含む)の電気自動車。電気を動力とするために二酸化炭素を排出しない環境に配慮したモビリティー。
グリスロの導入実験は同協議会が主催する、水戸のまちなか再生に向けた社会実験「水戸まちなかリビング作戦」の一環。自家用車への依存度が高い現状に代わる新しい移動手段として街なかでの需要があるのか、受け入れられるのかなどについて検証する。水戸市が実験に先立ちグリスロの愛称を募集し、一般公募でTOCO-TOCO(トコトコ)として運行することが決定した。
運行ルートは南町、泉町周辺の裏通りを1周約20分で巡回し、水戸協同病院や水戸芸術館などの12の停留所で乗降可能。実験エリアの沿道店舗などで配布しているリーフレットに掲載するQRコードを読み込むと車両の位置情報を知ることができる。
トコトコの運転はプロのタクシードライバーが行う。トコトコの運転手によると平日は20~30人、土曜・日曜は60~70人の乗車があり、特に利用の多い客層は子ども連れの親子、次に高齢者。子ども連れの親子の場合、主に子どもが興味を持って親子で試乗する。高齢者の場合は日常生活の足としての利用が多く、特に足の悪い高齢者からのニーズが高いという。
乗車した茨城大学2年の菱田えりかさんは「普段は大通り(50号)しか通らないため裏通りを訪れるきっかけになりそう。バスは大通りしか通らないので高齢者に良いのでは」と話す。
導入の効果を検証するためアンケート調査を実施しており、アンケート回答者にはステッカーを進呈する。
実施時間は10時30分~16時30分(12時~13時を除く)。利用無料。今月6日まで。