水戸市役所の職員による自転車チーム「GRUPETTO310(グルペットミト)」が11月23日、栃木県モビリティリゾートもてぎ ロードコース(栃木県茂木市)で開催された自転車耐久レース「第19回 もてぎ7時間エンデューロ 秋 2022」の4時間エンデューロ部門に出場し、企業対抗優勝、総合2位の結果を収めた。
レース当日、表彰台で笑顔を見せる長嶋さん、文倉さん、田中さん
競技では、定められた周回コースを所定の自転車で走行する。7時間耐久と4時間耐久、2時間耐久の3クラスのほか、小学生対象のキッズレースや未就学児向けのひよこレースの種目から成る。7・4・2時間耐久では1周4.8キロのコースを制限時間内に何回走れるかで競った。
この日のレースに出場したのは、「水戸市役所サイクリングクラブ」に所属する長嶋仁さん、文倉慎太郎さん、田中秀樹さんの3人。同クラブは2011(平成23)年、有志により創部。チーム練習はなく、個人走が基本。レースやイベントに参加するなど、個人が自由にそれぞれの楽しみ方で自転車を楽しんでいるという。現在、約20人が所属している。
3人は、チーム名「GRUPETTO310」として4時間耐久の4時間エンデューロに参戦。当日は雨の降る中のレースで、同種目では20チームのエントリーのうち16チームが出走した。
1番手に走った田中さんは「雨の日のレースは初めてだった。1周目での強烈なアタックに反応できず、集団からちぎれてしまいショックだったが、後続の小集団をまとめて、とにかく2時間を走った。2番手の長嶋さんがその差を埋めてくれてうれしかった」と振り返る。
3番手の文倉さんは「長嶋さんから交代する前に企業対抗での周回差があり、このまま行ければ優勝できると確信した。ここまで来たら総合でも表彰台に乗ろうと声をかけ合い出走した」と話す。
残り1時間時点で、同チームは総合5位。「2~5位が同一周回で走っていたことから、1分半の差を詰めるのがオーダーだった」と文倉さん。3周で追いつき、残り2周の探り合いの後、残り1周の坂で3人が抜け出したという。「その時走っている中でも一番フレッシュな状態だったので、丁寧に刺してゴールしようと思った」と振り返る。結果、3位と約30秒差の4時間53.333秒で32周を走って企業対抗優勝、総合2位を達成。創部以来、初の表彰台となった。
創部当時から所属し、2番手で走った長嶋さんは「文倉さんがゴールをする時、うるっと来た。これまでの最高記録は5位入賞。夢物語だと思っていた記録にたどり着いてしまった」と目を細める。同チームには、企業対抗賞での優勝権利として、次回大会でのゼッケンへの企業名入りと、企業PRブースの出展、最前列での位置取りなどが受けられる。
長嶋さんは「今後もレースや地元のライドイベントにも参加していきたい」と意気込む。