常磐大学(水戸市見和)の学生が1月7日・8日の2日間、水戸京成百貨店(水戸市泉町)で商品販売促進イベントを開いた。
水戸京成百貨店と常磐大学が連携した取り組みは今回で13回目。46人の学生が受講する経営学科の専攻科目「ビジネス専門演習」の一環。学生の企業の利益構造(ビジネスモデル)に対する利益を深め、分析力・判断力・企画力・想像力を養うのが目的。
学生らは、「健康みくじ」と題したおみくじや、マヌカハニーなどの健康に関連した商品の販売を行う企画や、マネキンを使って来場客が普段使う色のものとは違った色のネクタイやビジネス小物を提案する企画、パーソナルカラーチェックと題して来場客の肌がブルーベースかイエローベースかを診断し、似合うカラーのマスクを進呈したり、似合うカラーの洋服を提案したりする企画の3つを行った。会場は来場客でにぎわい、来場客数は2日間で合計1100人を超えた。
3つの企画は、学生による提案の中から同店担当者が選んだ。学生らは接客に当たり、水戸京成百貨店の人事研修を受講したほか、各企画で必要な知識の勉強も行ったという。イベントに合わせ、集客のためのSNSやユーチューブアカウントを新たに開設し、フォロワー数やPV数などの数値目標を設定して運用。インスタグラムでは、3企画とも2、3カ月の期間で1000人以上のフォロワーを獲得している。
学生の印象について、同店の大内俊太さんは「アグレッシブかつ前向きな姿勢に好印象を受けた。学生からもらった企画をうのみにせず、改善点は伝え、改善してもらったため、学生たちと良い関係が築けた」と話す。
パーソナルカラーチェックの企画リーダーを務めた総合政策学部3年の関田舜也さんは「リーダーとして企画をまとめていくのに苦労したが勉強になった。イベント自体はお客さまが集まったため成功だと思うが、商品の購入につなげることが難しかった。安価であるマスクに比べ洋服は購入のハードルが高く、洋服を売って売り上げを出すことの難しさを感じた」と話す。
授業を担当する村中均教授は「1日目はイベントから商品紹介、購買という流れがうまく作れていなかったが、1日目のイベント終了後の反省会を経て2日目には売り場のレイアウトやお客さまへの声がけ内容の変更など学生自ら修正点を考え、2日目にはより大きな声でお客さまに商品情報を伝えるなどの対応ができていた。2日目の購買率(購買者数÷イベント集客数)は3企画とも1割を超え、高いところは3割を超えた点は評価できる。真剣に取り組まないと出せない値」と振り返る。
今後、学生らは同店で2月に行う報告会に向けて準備を行う。