常磐大学(水戸市見和)の学生が1月18日、水戸市、JR東日本水戸支社と連携した「水戸市の新たなふるさと納税返礼品開発プロジェクト」の提案発表を行った。
同プロジェクトは、同大学経営学科2年生対象に開講する科目「マーケティング演習」の一環。「水戸黄門ふるさと寄附金」としてふるさと納税受付を行う水戸市と、「JRE MALLふるさと納税」を運営し、今年10月~12月までの茨城デスティネーションキャンペーンを予定するJR東日本水戸支社と連携。水戸市が旅行先の一つとして注目されるよう、既存の水戸市のふるさと納税返礼品をベースにした体験ツアーの企画とPR方法の提案を課題とするプロジェクトとして昨年9月から取り組んできた。
学生らは水戸市の新たな返礼品の提案にあたり、昨年11月15日にJR東京駅で開催された茨城県の物産イベントにてアンケート調査を行い、ふるさと納税の利用実態や水戸市に対する意識などを調査・分析。結果を元に、ふるさと納税返礼品をグループに分かれて検討を進めた。この日は、水戸市のふるさと納税を担当する水戸市市民税課とJR東日本水戸支社の職員へ新たな返礼品として水戸市の名所や梅や納豆、ほしいもなどの名産品を活かした体験ツアーとPR方法のプレゼンテーションを展開。
水戸市市民税課の板橋佳広係長は「提案をもとにJR東日本と連携しながら新しいふるさと納税の返礼品を企画していきたい」と話す。JR東日本水戸支社営業部事業課の竹川英介課長は「今、ふるさと納税は自治体間の争奪戦になっている。競合自治体を意識して差別化の要素となるような特別感のあるバリューについて踏み込んで考えてほしい」とアドバイスした。
常磐大学総合政策学部経営学科2年の大木萌々(もも)さんは「競合との差別化は授業でも学んでいるが、フィードバックを受けて改めて重要性に気づいた。授業で学んだことを今後生かしていきたい」と話す。
今後は3者での打合わせを行い、水戸市、JR東日本でそれぞれ案を検討したのち、授業を担当した村中均教授のゼミで案の再検討や協力業者との交渉などを行い10月の商品化を目指す。