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茨城町の新たな文化的施設を考えるワークショップ 町民・高校生が意見交わす

意見をまとめている同町デザイン事務所「i,D」(アイディー)代表の石川聖太さん

意見をまとめている同町デザイン事務所「i,D」(アイディー)代表の石川聖太さん

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 茨城町で4月26日、「新たな文化的施設を考える町民ワークショップ」が開催された。

毎回グループの代表が発表する(写真提供=茨城町)

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 ワークショップのテーマは「プレ事業・開館記念事業について考えよう」。町民12人と県立茨城東高校の2年生5人、計17人が参加した。3つの班に分かれてグループワークを行い、意見を書いた付箋を模造紙に貼り出した。

 新しい施設が完成するまでの間に、開館への期待を高めていく事業を「プレ事業」、施設オープン時に行われる事業を「開館記念事業」として、「鑑賞・体験の機会となること」「にぎわいや交流を生むこと」「町民が活躍できる、町の魅力を活用すること」「施設のアピールや使い方の紹介になること」など5つの切り口で話し合った。

 プレ事業として「現場見学会を行い町民に関心を持ってもらう」「解体する施設にメッセージを書く」ほか、開館記念事業として「花火を打ち上げる」「地元野菜を持ち寄ってマルシェで盛り上げる」「町に関する著名な方を招いてイベントを行う」など、町民ならではの視点・情報を元に意見が出され、最後には各グループの代表者が意見をまとめ、発表を行った。

 同町では昨年から、新設する文化的施設に関して町民らによるワークショップを開催。「基本設計編」全5回、「高校生ワークショップ」1回を終え、昨年12月からは「施設の運営方法編」として、町民と高校生が一緒のワークショップに参加。若い世代を含め幅広い意見を聞くことが目的で、残り2回のワークショップを予定。

 昨年5月から、ワークショップに参加している同町デザイン事務所「i,D」(アイディー)代表の石川聖太さんは「町に新しい文化が根付くことを期待している。文化があれば人が集まるだろう」と期待を寄せる。

 2026(令和8)年度に開館予定の新施設は、東日本大震災により被災した町立中央公民館の代替施設。2月11日の「町民の日記念式典」では同館の歴史などを紹介するとともに、新施設の基本設計、概要などを説明した。

 新施設は役場庁舎隣に建設予定。敷地面積約9950平方メートルに、延べ床面積約3560平方メートルの鉄筋コンクリート・一部鉄骨造りの3階建て。492席の平戸間形式に可変するホールをはじめ、町民の文化芸術活動を支える情報・交流スペースや会議室、創作スタジオ、軽運動室、音楽室などの活動諸室のほか、展示スペースなど町民の発表の場を設ける。2階にはテラス席を設け、イベント時の観覧や日々の休憩スペースとして活用する。屋外には3つの広場を予定。地域の防災施設としての機能なども併せ持つ。

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