「第42回笠間の陶炎祭(ひまつり)」が4月29日~5月5日の7日間、笠間芸術の森公園(笠間市笠間)イベント広場で開かれた。
200を超える笠間焼作家や窯元、工房のブースをはじめ、バラエティーに富んだ飲食ブースが並ぶ県内最大の陶器市。今年はコロナ禍に伴う行動制限のないゴールデンウイークとなり、会場は多くの人でにぎわいを見せた。
同市内の11校の小学5年生が制作した土面が並ぶ「土面フェスティバル」や、稲田石から生まれた陶芸原料を使った作品の展示・販売を行う「笠間長石(ちょうせき)シリーズ展」、ひまつり作家による「ぐいのみ1000個展」のほか、新人の出展の場「笠間のたまご」エリアなど、観光客は展示を眺め、作品を手に取るなどして思い思いに楽しんでいた。
中央ステージ付近は、飲食ブースが取り囲むように出展しているフードコートエリアで、ベンチやパラソル付きのテーブル、椅子などが設けられ、家族連れやペットを連れた人など多くの観光客がくつろいでいた。
コロナ禍で、近年開催できなかったイベントも今年は再開。子どもたちがろくろ体験や粘土遊びをする「キッズランド」、展示作品の中から茶わんを選んで抹茶を楽しむ「野だて」、音楽イベントの「夜まつりライブ」なども行われた。
同祭を主催する笠間焼協同組合の深町明事務局長は、笠間焼の魅力や同祭について、「日本全国にいろいろな焼き物の産地があるが、笠間焼は赤・白・黒・茶などさまざまな色があり、オブジェなど焼き物で作れるものの全てがある。型にはまらない200を超える作り手の作品が一同に集められているので、見ていて楽しいのでは」と話し、「今年は天候にも恵まれ、コロナ禍で開催できなかった従来のイベントも復活できてうれしい」と振り返る。