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茨城町の「Ami Cafe’」が1周年 社会福祉法人が運営、仲間と共に働く

「Ami Cafe’」で働く皆さん

「Ami Cafe’」で働く皆さん

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 社会福祉法人・茨城補成会(茨城町上石崎)が運営する「Ami Cafe’(アミ カフェ、eはアクサンテギュ付きが正式表記)」が9月1日で1周年を迎えた。

はたらくガッツ村管理者兼「Ami Cafe’」店長の山口康治さん

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 同法人は昨年7月、多機能型福祉モール「HUMAN SOLUTION TOWN(ヒューマン・ソリューション・タウン)」を竣工。「ひとりひとりが主役のまち」をテーマに造ったモールは、基幹相談支援センターを中心に、子どもから大人まで「さまざまな困り事に迅速かつワンストップで対応できる」地域の福祉拠点センターの役割を担う。

 同法人の就労支援事業所「はたらくガッツ村」のスイーツ工房は、以前よりシフォンケーキやプリンなどを製造し、地域のイベントや近隣の商業施設で販売していたが、施設内には販売店舗を持っていなかった。昨年モール内にオープンしたカフェにはイートインスペースやテラス席のほか、Wi-Fiも完備。常時対面販売ができるようにした。

 カフェで働くのはモール内への通所者、グループホームの入居者など約10人。卵を割る担当、パッケージのシールを貼る担当、清掃担当などそれぞれ個人の得意な分野に合わせてサポートし、工夫しながら運営している。店名の「Ami」はフランス語で友人や仲間という意味を持つ。

 ショーケースには濃厚な卵を使った「カスタードプリン」や白い卵で作る「穂の香プリン」(以上310円)、「ガトーショコラ」(カット250円、ホール1,360円)などを並べる。コーヒー、紅茶(以上230円)などのドリンクのほか、「アイスクリーム」(L=350円、M=280円、S=200円)も販売。

 ベーキングパウダーを使わずに「メレンゲの力でふわふわ・しっとりと焼き上げる」という「シフォンケーキ」(カット250円、ホール1,150円)が人気だという。種類はプレーン、マーブル、抹茶、りんごなど。原材料は国産にこだわり、小麦粉は北海道産のファリーヌを使っている。

 事業所管理者兼同カフェ店長の山口康治(こうじ)さんは、観光牧場勤務や食品加工業を経て有機農業を学んでいる際、障がいを持つ人と有機農業を行う同法人を知った。11年前に施設の見学・面接の際に自作のシフォンケーキを持参したところ「おいしい」と好評で、当時の施設長(現理事長)の勧めもあり、事業所でのシフォンケーキ作りが始まったという。

 山口さんは「念願のカフェができ、地域の人が行き来するようになり、開かれたコミュニケーションが始まった。工房内の様子もお客さまから見える環境になり、みんなが積極的になった」と笑顔で話す。今後の目標について、同法人の「『まちをつくる』という理念を元に、地域に根ざし地元の人に喜んでもらえるような、長く続けられる店にしていきたい」とも。

 営業時間は10時~15時30分。日曜・祝日定休。

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