茨城県立水戸商業高校(水戸市新荘3)がイオンモール水戸内原店(内原)で11月25日、「出張!水商祭2023」を開催した。
同校生徒が地元企業30社と開発したスイーツや軽食などの商品販売会をメインに、吹奏楽部によるステージや珠算部によるワークショップも行った。
当日はメインコート前の連絡通路にテーブルを並べ、各グループがコラボした商品をディスプレーし、数量限定で販売。生徒たちは宣伝用のPOPを胸元に持ちながら、通路を歩く客に声をかけるなど、にぎやかな販売会場となった。
水戸市の焼き芋スイーツ専門店「ここの日」とコラボした商業科3年の鐵凛澄(てつ・りずむ)さんらのグループはシフォンケーキを作った。甘いサツマイモを生かしたケーキのため、上にのせるクリームには砂糖は使わなかったという。鐡さんは「イオンモールでの販売は、なかなか経験できない機会だと思うので、今日は頑張りたい」と意気込んだ。
東海村の「Casual Dining Ebi(カジュアル・ダイニング・エビ)」とコラボした国際ビジネス科3年の大貫流花(るか)さんらのグループは、チーズケーキの商品開発に取り組んだ。大貫さんは「店のチーズケーキを食べておいしいと思い、コラボを相談した。検討した味は10種類で、最終的にみんなが好きそうな3種類の味を選んだ」と話し、「今日は皆さんに販売できるのがうれしくて、楽しい」と笑顔を見せた。
同店オーナーシェフの海老澤正樹さんは「今回のイベントでの食品販売について、価格面などの相談に乗ったほか、最近イベントでの食品販売で話題になった食品衛生面についても改めてアドバイスし、水分量なども変更した」と話し、生徒たちが販売する姿を見守った。
同校の浅野謙太教諭は「授業では生徒主体で企画、提案から交渉、販売の実践までを学ぶ形で行っている。今までの文化祭は学内で行っていて、販売する客は生徒が中心だった。今回校外での文化祭は初めての試みだったが、一般のお客さまに直接販売することができ、生徒たちにとって良い機会になったのでは」と話す。
特設ステージでは、吹奏楽部の生徒による演奏も行われた。司会の生徒による曲紹介から演奏が始まると、買い物客らが集まり耳を傾けた。珠算部によるそろばんのワークショップでは、子どもたちが真剣にそろばんをはじく姿も見られた。