アクアワールド茨城県大洗水族館(大洗町磯浜町)が、同館初となるオオテンジクザメの展示を始めて、1月21日で1カ月がたった。
オオテンジクザメはインド洋沿岸や太平洋西部から中部に分布するサメで、成長すると約3メートルまで大きくなる大型のサメ。日本国内での飼育展示例は少なく、現在は同館を含む4館のみで展示されている。今回の展示開始により、同館が飼育するサメは49種となり、約500種類というサメの中で約10%となる。
オオテンジクザメの魅力について、同館飼育員の吉川隼人さんは「口先まで長く平べったい顔が特徴的でかわいらしい」と話す。夜行性で底生(主に水底で生活をしている種類)のため明るい時間はじっとしていることが多いオオテンジクザメだが、飼育展示中は餌の時間に動き出す姿を観察できるほか、「毎週土曜の夜間営業『NIGHT AQUAWORLD』(18時~20時)の際には、日中より活動的な姿が見られる」という。
同館で展示する個体は現在体長80センチほどで、同館3階「悠久の海ゾーン」内の「熱帯亜熱帯の海域のサメたち」水槽で、ほか数種類のサメなどと共に展示している。今後は成長に合わせて飼育環境を変え、最終的には大水槽で飼育される予定。「かわいらしい姿でも、いずれ3メートルを超えると思うと潜在的な迫力を感じる。ぜひ一緒に成長を見守ってもらえれば」と吉川さん。「オオテンジクザメをはじめ、当館のサメの姿から、その多様性を楽しんでもらえれば」とも。
開館時間は9時~17時(2月29日までの主な平日は16時まで)。入館料は、大人=2,300円、小・中学生=1,100円、幼児=400円。